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マツダ「CX-7」の数を追わない心意気

  • 牧野 茂雄

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2007年5月30日(水)

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 2005年の東京モーターショーに参考出品された「CX-7」。北米市場向けの商品だったが、マツダの国内販売会社トップ陣からはこんな声が寄せられた。「台数ノルマで縛られずに自由に売っていいのなら、こういう商品は面白い」と。その声に応え、月販400台に届かなくてもいい「380台」という月販目標が決まった。

 北米メインという理由はあるにせよ、数を売ることを考えていないクルマがあるということが一種の驚きだ。そして、CX-7は昨年12月の国内発売以降、コンスタントに毎月800台前後の登録実績を重ねている。マツダとしては「してやったり」だ。

「キアヌ・リーブス的」なSUVとは

 CX-7の前身である「MX-クロスポルト」は、2005年1月のNAIAS(北米国際自動車ショー=デトロイトショー)に出品された。複数のジャンルが持つ特徴を兼ね備えたクロスオーバービークルが流行し始めた北米市場に向けて、SUV(多目的スポーツ車)とスポーツカーの合体という、いかにもマツダらしい商品価値を提案するショーカーだった。そして、ショー出品時点で市販プロジェクトは動いていた。

図版

マツダが2006年12月に発売した「CX-7」。車両本体価格は306万円(税込)から

 「C」はクロスオーバーの頭文字、「X」はマツダ社内でスポーツカーを表すコード。「7」はボディサイズや価格といったマツダの商品構成上の序列を表す数字。例えばコンパクトカー「デミオ」は、欧州では「マツダ2」、ミディアムサイズのセダン/ワゴン「アテンザ」は同じく「マツダ6」を名乗る。ロータリーエンジンを搭載するスポーツカーは「RX-8」。CX-7は、車格では「アテンザ」よりも上級だが、純粋なスポーツカーに与えられた「8」は踏襲せず、少しだけ肩の力を抜いて「7」に落ち着いたという車名が、そのまま商品上のキャラクターを物語っている。

 CX-7のスタイリング(内外装デザイン)を担当した小泉巖チーフデザイナー(以下CD)は、CX-7についてこう語る。「SUVではあるけれど、アーノルド・シュワルツェネッガー的なマッチョなSUVではない。キアヌ・リーブス的なSUVです。タフなのだけれど、タフ一辺倒ではない。そんなイメージです」と。

 開発チーム内の意識を統一するために選ばれたキーワードは「メトロポリタンホーク(大都会に棲む鷹)」だった。マツダ社内では、各プロジェクトに合言葉を設定することが一種の慣例となっており、ロングセラー商品である「ロードスター」では「人馬一体」を掲げた。CX-7はSUVとスポーツカーという、あり得ない組み合わせ、相反する性格の象徴として「大都会に棲む鷹」に決まった。

きちんとデザインされた室内空間

 その「鷹」に乗ってみた。まずはご対面。65.6度と大きく傾斜したフロントガラスに、いかにも走りそうな期待がわく。ボディ側面は、後部ドアの中央部から後輪に向けて勢いよくキックアップしている。小泉CDは「この、跳ね上がったサイドガラス下端のラインのイメージは、デザイン作業を始めた当初からイメージの中にあった」と言う。

 そして、側面のガラスは後方に行くにしたがって内側への傾斜が強くなる。四角くてタフな外観のSUVでは、どちらかというと後部に行くにつれてガラスを立て、室内容積を確保しながら「大地に足を踏ん張る」イメージに仕立てられるが、CX-7は全く反対。キャビン後方を絞り込むことで空気抵抗を減らすクーペの手法である。

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