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カネになる世論 -1-

「ポスト・グーグル」への新潮流

  • 井上 理,蛯谷 敏

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2007年6月7日(木)

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インターネット人口は世界で10億人を超え、生活に不可欠なものとなった。企業は仮想世界と共存し始め、現実世界とシームレスに融合しつつある。
「ネットのあした」を考えずして「企業のあした」は語れない。 =文中敬称略

 ドイツのハノーバーで3月21日まで開催されていた世界最大級のIT展示会「CeBIT(セビット)」。携帯電話メーカーのソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは参加した約6000社の1社だ。そのブースで説明員をしていたドイツ人のミッケル・ディンゼオはこう話す。

 「毎日150~200人の来場者に携帯電話の新機種の説明をしているよ」

ソニー・エリクソンがセカンドライフ内に設けた「CeBIT」連動のブース

ソニー・エリクソンがセカンドライフ内に設けた「CeBIT」連動のブース (写真:中西 昭)

 といっても、ディンゼオは現実のハノーバーの会場にいたわけではない。「セカンドライフ」という3次元の仮想空間にセビットに合わせて設けたもう1つの仮想ブースで働いていたのだ。

 米ベンチャー企業のリンデンラボが運営するセカンドライフの“住民”は累計で480万人。ユーザーはアバターという自分の分身を作って、仮想空間で会話やカネ稼ぎに興じる。

 ソニー・エリクソンが作った仕掛けは、セカンドライフの住人に自社製品の話題を提供し、意見交換を促すもの。現実世界だけでなく仮想世界の意見にも気を配る新しい取り組みだ。

 現実世界と仮想世界の融合。これを分かりやすく示したセカンドライフにインターネットのユーザーが群がり、それを企業が注目している。出会いや会話、旅行、購買、商売など、現実世界の生活のあらゆる要素を取り込んだことが人気の秘訣だ。

ユーザーIDが“身分証”に

 「ネットなんか信用できない」。旧来型の企業や政党はネット上に渦巻く世論から目を背けてきた。しかし、ネット人口が10億人を超えた今、そうは言っていられない。ネットは現実世界の地平とつながりつつあるのだ。

 1995年、「Windows95」の登場とともにネットの本格的な普及が始まってから12年。最初は大企業がユーザーに情報のシャワーを浴びせる「媒体」でしかなかったネットは、企業の論理ではなく、ユーザーの論理を優先する「ネット民主主義」の時代へと移った。先導したのは米グーグルだ。

 グーグルは検索サービスを使い、世界中の情報を整理し、ユーザーが欲する情報を的確に瞬時に探せるようにする「ネットインフラ」を築いた。

 このインフラの上に、個人が情報発信するブログや他人とつながる「mixi(ミクシィ)」のようなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が続々と登場し、ユーザー自らがネットの世界を作り上げるようになった。

 セカンドライフのように生活を再現するサービスも登場し、時空を超えた「社会」が形成されつつある。そして今、ネット社会の最先端では「ポスト・グーグル」と言える、新しいうねりが出てきた。カギは「世論」だ。

 「今後のネットに必要な要素は、個人が他人とコミュニケーションをするインフラと、それらが生み出す世論を正確に整理して把握できる検索の仕組みだ。我々が狙っていることは、この2つの要素をほぼカバーしている」

 米マイクロソフトでネット事業を統括する上級副社長のスティーブ・バークウィッツは日経ビジネスにこう語った。

 ネット世論の顕在化――。マイクロソフトはメールやメッセンジャーソフトなどで発行した累計3億5000万人ものユーザー登録IDを、現実世界での身分証のようにネット上で利用しようとしている。

 「仮想社会でのコミュニケーションにもパーソナリティーは必要。我々はユーザーがネットの世界でもアイデンティティーを保てるようにする」と話すバークウィッツ。そのベースが3億5000万人のIDというわけだ。

 例えば、自分が知りたいトピックスについて、友人はどんな意見を持っているのか…。友人としてユーザー登録したIDを持つ人がネット上で発言した内容に限定して検索をかければ、友人らの評価が手に取るように分かる。マイクロソフトは新しいオンラインサービスの「Windows Live」で、こんな試みを実現させようと準備している。

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