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Xbox360、PS3、Wii─、「ゲーム機」の枠を出てどこへ向かうのか

2007年6月14日(木)

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 2005年末に米マイクロソフトから「Xbox360」が発売されたのを皮切りに、2006年末に、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)から「プレイステーション(PS)3」が、任天堂から「Wii」が発売され、第4世代据え置き型ゲーム機市場が立ち上がった。発売直前に多くの人が徹夜して家電量販店に並ぶといった賑わいを見せていたのはご存じだろう。

 3機種ともゲーム機であるのは間違いないのだが、3社が狙っている方向性は大きく異なってきている。多くのメディアでは、3機種をゲーム機として出荷台数を比較しているのをよく見かける。だが性能や価格が大きく異なるので、前世代のように単純に比較して「勝った、負けた」を議論すると、誤解を生むのではないかと感じる。

 そこで今回は、3社の方向性の共通点や違いを明らかにすることで、ゲーム機の今後の可能性について展望してみよう。

第4世代ゲーム機市場が本格的に立ち上がった

 まずはゲーム機市場全体について述べたい。毎年のゲーム機の出荷台数を見ると、ゲーム機市場の特徴が浮き彫りになる。発売から2~3年は出荷台数が伸びていき、その後縮小傾向となる。据え置き型では、このサイクルが次世代ゲーム機発売の間隔である5年程度である。

 SCEのPS2が発売された2000年から、第3世代ゲーム機市場が立ち上がった。第3世代据置型ゲーム機とは、ソニー・コンピュータエンターテイメント(SCE)の「プレイステーション(PS)2」、マイクロソフトの「Xbox」、任天堂の「ゲームキューブ」を指す。PS2は、「ゲームもできる安価なDVDプレイヤー」という認識で市場に迎えられ、ゲーム機能もさることながら、DVD機能の評価が爆発的な販売台数を後押しした。第3世代ゲーム機の年度当たりの出荷台数は2002年まで急速に拡大し、その後2004年にかけて縮小している。

 第4世代ゲーム機であるXbox360が発売されたのは2005年12月。それを皮切りとして1年後の2006年12月には各社のゲーム機が市場に出揃い、第4世代ゲーム機市場が本格的に立ち上がった。第3世代と比較すると第4世代ゲーム機の価格は高いため、出荷台数の伸びは減少すると予想される。ただし、金額での市場規模は同程度になると予測される。2005~2006年度のゲーム市場はXbox360が牽引し、2007年度以降は、PS3やWiiにより市場は拡大するであろう(図1、図2)。

図1 市場規模

図1 ゲーム機市場規模の実績と予測
ゲーム機市場とは、第3世代以降の家庭用ゲーム機の据置型のみの市場を指し、ゲームソフトおよびアーケードゲーム機は対象外とする。
(出所)2005年度までは社団法人コンピュータエンターテインメント協会資料による実績値、2006年度以降はNRI予測

図2 出荷台数

図2 ゲーム機出荷台数の実績と予測
第3世代以降の家庭用ゲーム機の据置型のみを対象とし、ゲームソフトおよびアーケードゲーム機は対象外とする。
(出所)2005年度までは社団法人コンピュータエンターテインメント協会資料による実績値、2006年度以降はNRI予測

XboxとWiiのシェア拡大が見込まれる

 2005年12月末時点での第3世代ゲーム機の累積出荷台数は約1億4380万台。内訳はPS2が約1億130万台、マイクロソフトのXboxが約2190万台、任天堂のゲームキューブが約2060万台と、第3世代ゲーム機市場ではPS2が約70%という圧倒的なシェアを誇った。

 第4世代ゲーム機市場は、どのようなシェアになるだろうか。まずPS3はブルーレイ・ディスク・プレイヤーとしての機能やフルHD(High Definition;高精細)に対応した映像出力機能など、高度な機能を搭載するものの、発売を延期した結果、PS2ほどのシェアは獲得できない可能性が高い。加えて、価格が他社の2倍近くであることや、HD対応TVが、まだ一般家庭にそれほど普及していないことが、消費者の購買意欲を低下させる要因となるだろう。

 Xbox360は、欧米地域において順調に販売台数を伸ばしていることから、第3世代のXboxよりも世界シェアを拡大することが予想される。さらに、ゲーム業界で著名なクリエーターを囲い込むことでコンテンツの品揃えを豊富にし、Xboxのシェア獲得を妨げた要因の1つを改善しようとしている。これもシェアの拡大をより確実なものにするであろう。また他社より1年早く発売している点も優位性につながっている。

 任天堂のWiiは、同社の携帯型ゲーム機である「ニンテンドーDS」の成功と同様に、複雑なゲームではなく、誰にでも楽しむことができるゲーム機を目指し、ゲーム人口の拡大を狙っている。またWiiはゲーム機の方向性が他の2機種とは違うため、PS3もしくはXbox360の所有者が2台目として購入する可能性も考えられる。このような条件から出荷台数を伸ばし、ゲームキューブの第3世代時に比べてシェアを回復するものと思われる。

コメント4件コメント/レビュー

この記事に対するコメントでも書かれている通り、3機種共に目指している物が(少なくとも本体提供会社は)違うようです。ここでWiiを批判された方は、PS3や360でのような高画質でより先進的体験を求め、かつ、ゲーム暦は比較的ある、玄人?というべき方なのでWiiでは物足りないのは嗜好が合わないというので仕方が無いでしょう。しかし、新たにゲームをする事になる子供達にはそのような高スペックと高価格はネックであったり、パッドより直感的に近いデバイスは、より利用に関して敷居が低いので意味があるでしょう。自動車のATとMT(従来のコントローラ等)のような感じでもあるかもしれません。あと、大事なのは、本体普及には、魅力的ソフトが必要であり、そのソフトはソフトの開発費が回収出来る為にも「数が売れる」「開発が楽」等の要素が非常に重要である。この辺ではWiiや360が健闘している。最後に、如何にも日本人的かもしれないが360の「うるさい」、「壊れやすい」というハードの出来が残念である事です。(2007/06/15)

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この記事に対するコメントでも書かれている通り、3機種共に目指している物が(少なくとも本体提供会社は)違うようです。ここでWiiを批判された方は、PS3や360でのような高画質でより先進的体験を求め、かつ、ゲーム暦は比較的ある、玄人?というべき方なのでWiiでは物足りないのは嗜好が合わないというので仕方が無いでしょう。しかし、新たにゲームをする事になる子供達にはそのような高スペックと高価格はネックであったり、パッドより直感的に近いデバイスは、より利用に関して敷居が低いので意味があるでしょう。自動車のATとMT(従来のコントローラ等)のような感じでもあるかもしれません。あと、大事なのは、本体普及には、魅力的ソフトが必要であり、そのソフトはソフトの開発費が回収出来る為にも「数が売れる」「開発が楽」等の要素が非常に重要である。この辺ではWiiや360が健闘している。最後に、如何にも日本人的かもしれないが360の「うるさい」、「壊れやすい」というハードの出来が残念である事です。(2007/06/15)

三機種を「ほぼ」同等に扱ってくれる記事は初めてでした。しかし、PS3とXbox360をほぼ同等の方向性だと認識している点は「鋭い」とは言えません。ホームネットワークを目指しているのはPS3のほうが強く、Xbox360はもう少しゲーム寄りであると感じられます。具体的には既に始まっているwindowsOSとの連携やシャドウランから始まるPCユーザーとコンシューマユーザーによる対戦など、ホームネットワークや画像に終始しないのではないでしょうか。その点、PS3はややXboxLIVEに似通っているもののゲーム機と捉えるよりも新コンセプトのPC的な部分が強いと感じます。その点をもう少し踏み込んだ視点での記事を期待します。(2007/06/14)

米国でWii60という言葉が流行った時期がありました。コンセプトの違うWiiとXBOX360を両方所有することで、娯楽性の相互補完を行おうという方向性です。私も一時この考えに賛同し、メインで使っていた360に加えWiiを発売日に購入しました。しかし…Wiiの「見せかけの新しさ」は、私をおおいに失望させました。結局のところあの一見新しい入力系は、画面のポインティングを除けば既存コントローラーで行ったほうが正確かつ早いものばかり、モーションセンサーは(携帯電話等でわかりきっていましたが)まだ実用に値する精度を持っておらず、ストレスの元でした。現在、うちのWiiは「みんなで投票チャンネル」専用機です。360でよく見られ人気の「広大な箱庭を仲間と共有するコンセプト」は、PS3では可能ですがWiiでは不可能です。確実に「新しい娯楽」にシフトしているのは、実はWiiだけではないのです。数年前では夢物語だったゲームが次々現実になっていくフロントラインを見る楽しみが、既に環境が熟している360にはあります。(それをアピールできていないのは残念ですが)PS3もその移殖を受けつつ、AV機器としての存在感もアピールすることで少しずつ先が見え始めた感じです。Wiiとそれ以外、に明確な区切り線があるのは確実ですが、現状高性能が子供騙しと言われているところ、いつあのリモコンが子供騙しという世評に転ずるか、ちょっと心配ではあります。売れたハード程詰まった時の反動は大きいので。(2007/06/14)

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