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米国の温暖化政策を読み解く【前編】

温暖化対策議論が再燃する米国、州・企業は独自の取り組みを展開

  • 矢部 健太郎

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2007年6月8日(金)

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 2001年3月に京都議定書から離脱した米国。米国経済に不利益が及ぶことや、中国やインドなど排出量の多い途上国が規制を受けず不公平、というのが理由だったが、その米国で2006年後半から、地球温暖化問題に改めて注目が集まっている。

 連邦政府の排出規制導入、国際温暖化交渉における米国のリーダーシップ発揮を求める世論が次第に高まりつつあり、温暖化対策議論の潮目が変わっているのは間違いない。連邦政府が温暖化対策に消極的な立場を取り続ける中で、複数の州政府が「キャップ&トレード」型の温暖化ガス排出規制および排出権取引制度(以下、「排出権取引制度」)の導入を進めている。

 ニューヨーク州を中心とした米北東部8州は、「地域温暖化ガスイニシアチブ(RGGI)」と呼ばれる排出権取引制度の導入を決定し、域内電力会社の温暖化ガス排出量を2008~2018年に現在比で10%削減することを目指している。

 ここで、キャップ&トレードという言葉について、簡単に説明しておきたい。京都議定書を例にとると、日本は1990年比で6%の温暖化ガス排出削減を約束している。絶対値では、2008~2012年合計の排出量を、59億トン以内に抑えるのが日本の目標だ。

 この目標値を「割当量」もしくは「キャップ」と呼ぶ。割当量は排出権として金銭で売買(トレード)でき、仮に日本が55億トンしか排出しなければ、余った4億トンは他国に売れる。このような温暖化ガス削減の仕組みをキャップ&トレードと言い、国や州など政府間で行うだけでなく、民間も参加することができる。

 北東部州によるRGGI以外にも、カリフォルニア州が2006年8月末、2012~2020年に排出量を25%削減することを決定している。2007年2月末にはこれに4州が加盟しており、RGGIと似た形の、西部5州による制度が誕生する予定だ。

産業界にも温暖化対策支持の動き

 また、企業の取り組みとしては、2003年に設立された「シカゴ気候取引所(CCX)」において、フォード・モーターやデュポン、モトローラといった企業が、自主的な排出削減目標を設定した上で、必要に応じて排出権取引を行なっている。

 今後、温暖化ガス排出に対する規制強化は避けられない流れと見て、企業が連邦政府の制度設計に対して積極的に意見する動きも出始めている。

 ゼネラル・エレクトリック(GE)など大手企業10社他からなる「気候行動パートナーシップ(US CAP)」は、2007年1月、ブッシュ政権に対し、温暖化問題への迅速な対応と、連邦全体を対象とする排出権取引制度の導入を提言した。同提言後、US CAPは新たなパートナーを加え、現在では27の企業や団体が加盟している。

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