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産総研と松下、光を反射しないガラス表面を開発

  • 丸山正明

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2007年6月8日(金)

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 経済産業省傘下の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、光の反射率を1%以下と従来の10分の1以下に低減するガラス表面の開発にメドがついたと発表した。デジタルカメラやビデオカメラ、DVD駆動装置などのレンズをはじめとする、様々な光学部品に利用できる。

図版

表面中央部にサブ波長微細構造を施したガラス。反射が大幅に小さいため、下地の文字が読める。反射率0.56%を世界で初めて達成(写真は、産総研・松下電器が提供)

 NEDOは、2006年度から5年計画で「次世代光波制御材料・素子化技術プロジェクト」を始めた。今回、開発のメドがついたのは、そのプロジェクトの中の「サブ波長微細構造成型技術の研究」の成果である。情報家電や光通信などの分野で、最近、日本は中国や東南アジア各国からの追い上げを受け始めている。それに対して、次世代のキー部品開発で先行することを目指した研究開発プロジェクトである。

NEDOと松下電器が共同で開発

 開発に当たったのは、産業技術総合研究所の光技術研究部門と松下電器産業 AVCデバイス開発センター。現在、一般的にレンズなどの光学部品の表面には反射防止(AR)コーティングが施され、光が無駄なく入射するようになっている。反射光分が光の損失になるからである。ところが、反射をできるだけ低減しようとすると、反射防止コーティング層を2~3層まで多層化することが必要になり、加工コストが高騰する問題が生じていた。

 これに対して、光の波長(数百ナノメートル)以下の周期構造をガラス表面に作ると、空気の屈折率1からガラスの屈折率(例えば1.45)まで、屈折率を滑らかに変化させる構造を作ることができる。これは既に、理論的に実現性が解明されている。同構造は、ガラス表面での屈折率の急激な変化をなくし、反射をかなり防ぐことができる。

図版

直径約300ナノメートル、高さ約500ナノメートルの円錐体が規則正しく林立する精密微細構造(写真は、産総研・松下電器が提供)

 今回はリン酸塩系ガラスの表面に、高さ約500ナノメートル(ナノは10億分の1)、直径約300ナノメートルの微小な円錐(えんすい)体が規則正しく並ぶサブ波長微細構造を作った。波長462ナノメートルの光に対して、反射率は0.56%。何もしない表面の反射率5.2%の約10分の1を達成した。

 この構造は、反転形状の成形型をガラス表面に押し込むガラスモールド法によって作製した。成形型は石英ガラス製(主成分は酸化ケイ素=SiO2)。その表面に電子線リソグラフィーで直径300ナノメートルの穴が規則正しく開いたマスクを作る。これに塩素ガスやフッ素ガスなどのプラズマを照射するドライエッチング法によって、マスクの下の石英に円錐形状を掘る加工をする。微細で深い穴を開ける難易度の高い加工法となる。

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