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IP化時代に信頼揺らぐ「NTT電話」

ひかり電話ユーザーはバックアップ手段を用意すべき

2007年6月22日(金)

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 NTTが提供する電話サービスの信頼性が揺れている。電話といっても、従来の加入電話ではなく、IP電話サービス「ひかり電話」の方である。

 実際にトラブルが相次いでいる。

 5月は、15日夕方~16日未明にかけて約7時間、NTT東日本のフレッツ網がほぼ全域でダウン。約239万ユーザーが、ネット接続やひかり電話を使えなくなった。

 5月23日には、NTT東西間のひかり電話が不通になり、5月30日はNTT東日本のひかり電話で、宅内ルーターが原因で正常な着信ができなくなる事象が発生。さらに6月13日には、NTT西日本の宅内ルーターの不具合で、ユーザーがネットに接続できなくなる事態が起こった。同日はKDDIのIP電話サービス「ケーブルプラス電話」でもトラブルが発生しているが、頻発しているNTT東西の障害の多さが際立つ。

 一連の障害からは、「交換機を使った電話では抜群の信頼性をNTTは発揮できたが、IP網上で提供するネット接続サービスやIP電話では『NTTだから』という信頼性のプレミアムは期待できない」という厳しい現実が浮かびあがる。

 まだ成熟し切っていないIP技術を使う限り、IP網上で提供するサービスの信頼性は、これから高めていくもの。NTTだけでなくKDDIやソフトバンクなども、それぞれが課題を乗り越えていく発展途上の段階にある。IP網は、ユーザー数の増加や技術革新、経路の増加、通信機器のバグなどを考慮しながら、常に最適な設計ポリシーの見直しをすることが不可欠となる。

 NTT東西は2006年秋にも、それぞれ3日間にわたるひかり電話の障害を起こしている。このとき障害の影響を受けた企業ユーザーが口にしていたのは、“NTT電話”に対する抜群の信頼度だった。

 あるメーカーは、「IP電話だということを理解していたが、NTTの電話サービスなのでバックアップがなくても大丈夫だと思った」と話す。あるインテグレータも、「IP電話は複数の通信事業者が提供しているが、電話といえばNTT。NTTのIP電話が一番信頼できると考えて採用した」という。これまで交換機で提供してきた「いつでも使えるNTT電話」というイメージを、そのままひかり電話に投影させている。

 だが、これだけトラブルが続くと、実はそうではなということに利用者も薄々気がつき始めたのではないだろうか。NTT電話が保ってきた安全神話は、ネットワークのIP化が進んでいく段階では、そのまま通用しないのである。

 ひかり電話が従来の加入電話と同様の信頼性を確保できるようになれるかどうかは、今後NTTが、どれだけIP網やIP電話システムの運用のノウハウを獲得できるかによる。ビジネスや一般生活における通信への依存度はますます高まっているため、企業ユーザーや一般消費者も、その点を理解しておく必要がある。

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「IP化時代に信頼揺らぐ「NTT電話」」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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