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「こっそり稼ぐ個人」増殖

広告型と事業型、リスクも隣り合わせ

2007年6月29日(金)

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サラリーマンや主婦らの間で「ネット副業」が一段と広がっている。
大半は少額収入に過ぎないが、中には月300万円程度を稼ぐ猛者もいる。
だが、詐欺やネズミ講まがいのサイトもあるため注意が必要だ。

 大阪近郊に住む大原達也さん(仮名)がそれを思い立ったのは2004年6月、不惑を前にしてのことだった。

 「早く自由になりたい!!」

 趣味のスキューバダイビングを楽しみながら南の国でセミリタイア生活を送れたら…というわけである。

 サラリーマンなら一度は思い描く願望、と言うのはたやすいが、現実には「空想」の類だった。「円」の強さを生かし、日本で短時間働いて得た収入を東南アジアの国に持ち込んで、豊かな趣味生活を送る、というのを「南の国のセミリタイア生活」とすれば、そこには大きな壁があるからだ。日本と東南アジアの国の距離である。

 例えば、「日本で月10万円を稼いで、東南アジアの国で豊かに暮らす」と想定しても、飛行機で何度も往復すれば、それだけでお金は出ていくし、時間も費やしてしまう。ちょっと考えるほど簡単ではないのである。

 だが、大原さんはそこで思った。「インターネットなら空間を超えられる」。ネットを使えば、東南アジアの国に居ながらにして日本で収入を得ることができる。そのためには、「サラリーマンの今から副業としてネットで稼げるようにしておこう」と。

カード比較で月収300万円に

 ネットを使った副業が、サラリーマンや主婦ら個人の間に広がっている。特に目立ち始めたのはここ3年。個人が手軽に情報発信できるブログがネットの世界に普及するにつれて、拡大してきたと言われる。

 いわば、本業を持ちながら「こっそり稼ぐ人」の増大には、2つの流れがある。1つは個人が自分のホームページ(サイト)やブログを設けて、多くの人に見てもらうことで広告収入を得る「広告型」。そしてもう1つはネットを利用してモノやサービスの売買をするようなビジネスを起こす「事業型」だ。

 大原さんは広告型だが、結論から言えば、今や「月に300万円を稼ぐ」(大原さん)ほど成功しているという。

ネット広告で月300万円を稼ぐまでになった会社員の大原達也さん(仮名)。ネット副業の成功者の1人だ

ネット広告で月300万円を稼ぐまでになった会社員の大原達也さん(仮名)。ネット副業の成功者の1人だ (写真:柚木 裕司)

 42歳で外資系新興企業に勤める大原さんの年収は約850万円。対して副業は、年収にして4.2倍の3600万円だから、どちらが主体なのか分からないほど。そのほとんどは、アフィリエイトとアドセンスと呼ばれる広告手法から得ているものだ。

 大原さんが運営しているサイトは現在5つある。そのうち副業収入の90%を占めるのが、2004年10月に開設したクレジットカードのサービス、特典などの比較サイトだ。年会費が無料のカードをさらにサービスで比較したり、一般のクレジットカードで買い物をした際に得られるポイントの割合を比較するなど、利用者が自分にとってお得なカードを見つけ出せる情報を掲載している。

 大原さんの収入源は、このサイトの閲覧者が比較をした後、サイトに張りつけられたカード会社の広告を通じてカードの発行手続きをすると、それに応じてカード会社から報酬が支払われるというのが1つ。

 アフィリエイトと呼ばれる広告手法がこれで、いわば成果報酬型の広告である。もう1つのアドセンスは、グーグルがブログやサイトの内容を自動分析し、それに関連性が高いと思われる広告を自動配信する仕組み。こちらは利用者がブログなどに張られた広告を見てクリックすると、それに応じた報酬を広告主がブログやサイトの管理者(開設者)に支払うというものだ。

 ブログなどを開設した側が、アフィリエイトならネット広告を扱う“広告会社”に広告掲載を申請。「サイト内で違法なことをやっていたり、アダルト系だったり、コンテンツが広告中心のようなケースは落とす」(アフィリエイト広告事業を展開するアドミラルシステムの仁井健友・管理部課長)。

 審査を通過し、企業側の審査も通れば、晴れて広告の配信を受けられるが、結局はその広告を通じての販売が増えなければ儲けにはならない。一方、アドセンスは、ブログなどの開設者がグーグルに広告掲載を申請することになるが、広告の閲覧回数が上がらなければ儲けが膨らまないのは同じ。

 つまりはサイトやブログに読み手をどれだけ集められるかが勝負になるのである。

検索表示順の対策も入念に

 大原さんのクレジットカード比較サイトは、「本業で毎週のように出張し、カードを使い続けている体験の中から、どうすれば有利に使えるかを徹底的に調べた成果を載せた」(大原さん)ことで競争力を高めたという。

 ただし、事はそう単純ではない。企業、個人取り交ぜて、世界中に海のように広がるサイトとブログの中から読み手に選ばれるには、グーグルやヤフーのような検索サイトで検索結果上位に入る必要がある。実のところ、大原さんのサイトで言えば、カード比較情報に当たるコンテンツの充実と並んで重要なのが、この検索サイト対策と言われるほどになっている。

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「「こっそり稼ぐ個人」増殖」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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