EuP指令の詳細は実施措置に規定され、製品分野別に策定されることは前回紹介した。今回は、実施措置策定の進ちょく状況とその対策を含めて述べたい。
実施措置のカギ握る準備調査
このプロセスにかかわる重要なプロジェクトが事前調査(Preparato-ry Study)だ。欧州委員会は、各調査分野ごとの幹事としてコンサルタント会社と契約を締結。欧州市場に進出する日本企業も参加しており、次のような活動を進めている。
(a)製品のマーケット調査
(b)製品カテゴリーの定義
(c)現状のライフサイクル環境負荷調査
(d)現状技術レベルと改善の可能性
(e)活用できる業界標準と新たな標準策定へのニーズ
(f)実施措置のたたき台作成
例えば、(a)は規制対象製品の条件である20万台以上がEU市場で売れているかどうかなどを調査するが、(b)と密接に関係している。テレビとしてマクロにとらえるか、CRTと薄型テレビを分けるか、さらにPDPとLCDを分けるかといった製品カテゴリーの分類次第で結果は変わってくる。
調査を実施しているのは、「パソコン」「イメージ機器(コピー機、ファックス、スキャナー、複合機)」「テレビ」「待機電力」「外部電源/充電器」など14分野である。
さらに、掃除機や家庭用電灯など5分野の調査も間もなく始まる予定だ。この中で異質なのは、「待機電力」と「外部電源/充電器」だ。この2つは技術分野でくくってあり、製品横断的な調査対象になっている。特に待機電力の重要性はEuP指令本文でも強調されており、独立した実施措置として将来発行される可能性も否定できない。
EuPは、整合規格(欧州の標準規格)をベースとして適合性を検証することが前提になるニューアプローチ指令である。この欧州標準は、WTO加盟国間のTBT協定によって、国際標準をひな型として開発することが約束されている。従って、国際規格が重要な役割を果たす。
EUの法規制と国際規格の関係
ちなみにRoHS指令はニューアプローチではないが、同様に国際規格が重要な役割を担いつつあり、IEC(国際電気標準会議)のTC111委員会および対応する欧州の電気標準会議(CENELEC=セネレック)との連携が進められている。
EuP施行までのスケジュール
今後の予想を含めて、全体のスケジュールを示したのが上の図だ。最初の実施措置が出てくるのは、2008年初旬になる模様だ。この措置を決めるために重要なプロセスである事前調査と規格策定が現在進められているが、2007年7月には新たな作業計画が発表され、これを受けて更に25の機器を対象に第二次の事前調査がスタートするとみられる。
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