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  • 小林 慎和

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2007年7月12日(木)

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 MNP(モバイルナンバーポータビリティー)導入から半年が過ぎた。携帯電話3社の2006年度決算報告が終了した今、MNPが各社に、そして我々消費者にどのような影響を与えたのか、振り返ってみたいと思う。

 2006年10月24日、MNPは導入された。日本の携帯電話市場は、利用者が約1億人いるが、携帯電話事業者は3社しかいない。各年の市場シェアの変動も微小である。それゆえに、自由競争を促進するためのカンフル剤として期待された。導入から半年が過ぎ、その効果の程はどうだったのか。結論を一言で言うと、ジャブが1発入った程度。まだ軽微だと言わざるを得ない。ただし、これまでほとんど無風状態だった携帯電話市場にとっては極めて大きな1発だ。着実な自由競争への第一歩ということはできるだろう。

MNPの影響を最も受けたのはNTTドコモ

図版

●図1 携帯電話各社の月間解約率の推移
(出所:各社IR公表資料より作成)

 では、具体的にどれほどの影響を各携帯電話事業者に与えたのか。それを定量的に見てみたいと思う。図1は、携帯電話各社の2006年度四半期ごとの月間解約率の推移である。MNPの導入は第3四半期の丁度中間点に当たる。図を見て明らかなように、MNPの影響を最も受けたのは、NTTドコモである。前半は解約率0.6%と業界で最も低い水準を推移していたが、MNP導入後はいっきに1.5倍に膨れ上がり、0.9~1.0%を推移している。

 一方、影響があまり見られないのが、auとソフトバンクである。auは年間を通してほぼ変わらず1.0%前後を推移している。ソフトバンクは、微減傾向を続けている。ボーダフォンからソフトバンクに切り替わり、数々の積極的な料金施策、端末施策が功を奏した結果であろう。

 この1%前後の解約率が各キャリアにとって、どれほどのインパクトを与えるのか。続いて、携帯電話契約者数からそれを読み取ってみたい。

 2006年度第4四半期における解約者数は、約320万人となる。これは前年同期に比べ約2割増加している。その一方で、同時期における携帯電話の新規契約者数は約180万人である。つまり、2006年度の第4四半期における携帯電話市場は、新規加入者数よりも、解約者数の方が1.7倍多い結果となった。携帯電話事業者の目線の先にあるのは、新規加入者よりも、むしろ他事業者を解約する利用者なのである。その解約率に影響を及ぼすのがMNPであり、各社がMNP対策を強化するゆえんである。

MNPを行使した利用者の割合は、事前のアンケート通り

図版

●図2 携帯電話会社別にみたMNP利用意向
(出所:野村総合研究所)

 MNP導入後の、利用者の変動は予想と比べてどうだったのだろう。野村総合研究所(NRI)では、MNP導入の直前2006年9月に、MNPの利用意向についてアンケート調査を行っている。図2がその調査結果である。この調査は16歳から69歳までの携帯電話利用者2000人に対して行ったインターネット形式のアンケート結果である。

 MNP利用の前提条件として、5000円の手数料が発生することなど、各種条件を明記した形で調査した。この調査では、MNP導入後半年以内に「MNPを行使して携帯電話事業者を変えたい」という利用者が5.6%いることが判明した。国内の全携帯電話利用者数を考慮すると、これは540万人に相当する。この人数は、MNP導入後半年の間に実際に携帯電話を解約した契約者数と、ほぼ同程度である。つまり、事前のアンケート結果が、如実にその後の市場変化を見通していたこととなる。利用者の意向という観点から言えば、MNPはその効果を十分に発揮したかに見える。

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