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日本が世界をリードする環境製品の標準規格策定

TC111(環境技術委員会)

2007年7月10日(火)

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 IECとISO(国際標準化機構)は電気分野とその他の領域という分担をしながら、国際標準化を進めてきた組織である。一般的な知名度ではISOの方が上だが、国際標準化は電気分野から始まったため、実はIECの方が歴史は古い。

 しかし、環境分野への取り組みだけを取ると、ISOの方がはるかに動きは早く、1993年に「TC(Technical Committee:技術委員会)207」を設立し、ISO14000シリーズの多数の規格やガイド文書を生み出してきた。一方のIECは、約10年遅れて、環境の規格作りに着手した。これが2004年10月に設置したTC111である。

 TC111は日本にとって記念すべき技術委員会だ。特定の製品ではなく、「環境」という分野横断的なテーマの技術委員会で日本から議長が選ばれたのは初めてだからである。現在、森紘一氏(富士通)が務めている。さらに、活動中の3つのWG(Working Group:規格原案を作成する作業部会)の一つである環境配慮設計のWGでは、筆者が主査を務めている。

 以下ではWG1とWG2の進捗と今後の展望について解説する。

 WG1のタイトルは、「Material Declaration for Electrical and Electronic Equipment(電気電子部品の材料構成および物質構成についての自己宣言)」である。

 2005年3月のTC111ミラノ総会において設置が提案され、2006年6月に最初の会合が米国で開かれた。「MD」と略されるこの分野は、RoHS指令やREACH規則などの世界的な製品含有物質規制に適合するために必須の情報共有の仕組みとして着目されている。

 日本では関連各社によるJGPSSI (Japan Green Procurement Survey Standardization Initiative)による仕組みが有名だが、WG1での米国提案にはJGPSSIと大きく異なる点がある。それは、製品のサプライチェーンの川上から川下に情報を流すことを前提としていることだ。従って、Declaration(宣言)であって、Survey(調査)ではない。

 RoHS対策に始まったいわゆる「グリーン調達情報調査」は、法の直接適用を受ける川下企業が川上企業に向かって調査することから始まった。この調査票は部品や素材の構成によって分かれながらその数を増し、川上企業に殺到した。その結果、川上企業は膨大な数の重複した調査への回答を余儀なくされた。

 そこで、今回の国際規格化に当たっては、素材や部品メーカーから組み立てメーカーに向かって情報が発信され、サプライチェーンの流れに沿って化学物質の含有情報などが伝達される仕組みを目指している。うまくいけば、各社は情報の入手に苦労することがなくなり、部品メーカーなどの川上企業にとっては1回の情報発信だけで済むようになる。

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「日本が世界をリードする環境製品の標準規格策定」の著者

市川 芳明

市川 芳明(いちかわ・よしあき)

日立製作所国際標準化推進室主管技師長

2000年、日立製作所環境ソリューションセンタ長などを経て、現職。IEC(国際電気標準会議)TC111議長、ISO TC 268/SC1議長、ISO TC207エキスパート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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