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NTT三浦新社長が引き継ぐ“内憂外患”

「2010年問題」と「グループ内の不協和音」

2007年7月11日(水)

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 「NTTグループをまとめる持ち株会社の機能は大きくならざるを得ず、事業会社に必要な調整をしていく。ワンストップでサービス提供をしていくには、グループの連携がますます重要になるからだ」――。正式に就任したばかりのNTT持ち株会社の三浦惺社長は6月28日、新体制の方針を表明した。前社長である和田紀夫氏が敷いた、持ち株会社の求心力を高めてグループ一体化を推し進める路線を、そのまま継承する。

 だが、5年にわたった和田体制は、NTTグループに思わぬ“内憂外患”をもたらす結果となった。三浦新体制は、その問題をそっくり引き継ぐことになる。そして2010年に向けその指導力が問われることになる。

 和田前社長が残した内憂外患とは何か。それは、組織形態の議論が予定される「2010年問題」の存在と、持ち株会社が求心力回復を狙う最中に飛び出した「グループ内の不協和音」である。

中期経営戦略を強引に推し進めようとした功罪

 和田前社長は2002年6月の就任当初から、NTT持ち株会社の求心力回復と、それによるグループの事業会社の連携強化に腐心し続けた。グループの一体経営を通じて成し遂げようとしている「2010年までに光3000万回線を提供する」という目標や、固定電話網の代替ともなるNGN(次世代ネットワーク)の構築計画を盛り込んだ04年11月の「中期経営戦略」の発表は、日本の通信市場が本格的にIP化時代を迎えた大きな転換点。その決断は、和田前社長による最大の功績と言えよう。

 だが一方で、中期経営戦略を実行するために、2005年11月に発表したグループ内の重複事業を整理して再編する案は、あまりにも大きな波紋を通信業界へもたらした。競合事業者から「NTTの独占回帰」、「事実上のNTT再々編」との批判を浴びるだけでなく、当時の総務相を務めていた竹中平蔵氏や、政界をも巻き込み「NTT再々編の是非」を巡る議論に発展した。

 最終的に組織形態を巡る結論は先延ばしされたものの、「2010年時点におけるNTTの組織問題の検討」が、「通信・放送に関する政府与党合意」へ盛り込まれた。この政府与党合意は「骨太方針2006」にも反映された。これがいわゆる「2010年問題」である。

 中期経営戦略の発表とその後の事業再編は、こうした外部環境に影響を与えただけでなく、グループ内部にも大きな禍根を残した。06年夏、NTTコミュニケーションズにNTT東西の法人営業を統合し、グループ内の上位レイヤー・サービスが次々と集約され始めた。

 中期経営戦略の発表以降、表面上は予定通り事業再編とNGNの構築の検討が進んでいたが、水面下では不協和音も大きくなっていたのだ。「2010年問題」が降って湧いただけでなく、グループ連携でも和田前社長の思惑は狂った。

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「NTT三浦新社長が引き継ぐ“内憂外患”」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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