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世界に拡大する「製品環境規制」

2007年8月1日(水)

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 「有害物質非含有」「リサイクル性」「省エネ」「省資源」などの環境適合性に基づいて製品の販売を規制する「製品環境規制」は、もはや世界に拡大している。これらは、EU(欧州連合)での規制がトリガーになっているものも少なくない。なぜかと言えば、市場競争の公平化原理に基づく必然的な動向だからだ。

世界に拡大する「製品環境規制」

世界に拡大する「製品環境規制」


製品環境規制が拡大する

 この原理には発言力の大きなグローバル企業の存在が不可欠である。彼らは自国向けと外国向けに分けて製品を作ったりしない。例えば米国企業は米国市場でもEU規制適合品を売る。従って、規制対応による製造管理コストは上がる。もし、米国市場に外国から規制に適合していない粗悪品が自国市場に流れ込んできたら、コスト面で太刀打ちできなくなってしまう。

 米国最大の市場であるカリフォルニア州で、RoHS規制をそのまま引用した州法「SB20」(電子廃棄物条例)ができたのも、米国企業にとっての国内市場を守るという理にかなった行動の結果だ。日本版RoHSと呼ばれる資源有効利用促進法の有害物質含有表示(J-Moss)も、日本の電気電子業界の同じような狙いが反映された一面がある。

 しかし、各国が全く同じ法規制を定めているわけではない。やや細かい話になるが、製品(成型品)に含有する化学物質への規制を例に取ると、おおよそ下の図のようにマッピングできる。この図は法文の厳密な解釈を示したものではなく、企業から見た法的要求事項を大まかに分類したものだ。

成型品に対する含有化学物質規制の概略

成型品に対する含有化学物質規制の概略

 義務について見ると、EUのように単に禁止するだけで表示が必要ないものから、量的情報の報告を義務づける米国、さらにラベルの添付を必要とする日本や中国など、各国で異なっている。

 一方、規制物質の種類では、鉛やカドミウムなどのRoHS6物質だけに限定するものから、当面は6物質としながらも他の物質を追加できるようにしている中国、さらにREACH(化学品の登録、評価、認可および制限)規則や日本の化学物質審査規制法(化審法)のように、6物質に限定せずリスクの高い物質すべてに網をかける規制もある。

 日本の化審法の最近の例では、プラスチックに含まれる着色顔料に「難分解性」「蓄積性」「有害性」の3拍子がそろったヘキサクロロベンゼンが不純物として含まれていることが判明した。同法で最も厳しい規制を受ける第1種特定化学物質であり、原則使用禁止になる。しかし、代替が難しいため、含有濃度管理が義務づけられ、製造企業はできる限りの濃度低減に努めることになった。

 このように、「RoHS」といえば、もやはEUにとどまらず製品含有化学物質規制全般を象徴する言葉になっているが、その実態は各国でかなり異なっているのだ。

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「世界に拡大する「製品環境規制」」の著者

市川 芳明

市川 芳明(いちかわ・よしあき)

日立製作所国際標準化推進室主管技師長

2000年、日立製作所環境ソリューションセンタ長などを経て、現職。IEC(国際電気標準会議)TC111議長、ISO TC 268/SC1議長、ISO TC207エキスパート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト