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日本のネット広告のクリエイティブは世界一

(オーソリティ編-4)

2007年9月28日(金)

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前編から読む)

―― オグルヴィ制作のものに限らず、小田桐さんが注目されているネット広告はありますか。

小田桐 海外では、いろいろ面白いのがありますね。でもネットの技術は日本の方が高くて、例えばカンヌなどの国際広告祭でも、サイバー部門では日本のクリエイターが高い評価を得ているんですよ。

―― マスメディア広告のクリエイティブへの評価と比べて、どうですか。

小田桐昭(おだぎり・あきら)氏

小田桐昭(おだぎり・あきら)
クリエイティブ・ディレクター。イラストレーター。

1938年、北海道生まれ。61年、金沢市立美術工芸大学卒業後、電通に入社。日本のテレビCMの黎明期に立会い、以後40年間、テレビCMのプランニングに従事。ACC(全日本CM放送連盟)グランプリを初め、内外で200以上の広告賞を受賞。98年、電通を退職。2004年、オグルヴィ&メイザー・ジャパン(株)取締役共同会長、チーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任。(写真:大槻純一、以下同)

 かつては日本人クリエイターの作品は国際的な広告祭でも受賞の常連でしたが、バブル後はすごく沈滞していて、いったい日本のCMはどうなっているのだ、と外国の人たちから心配されたほどです。

―― 確かにそれは、受け手として見ていても感じます。

 バブルが崩壊した後は、スーパーやコンビニが個人の消費者にとって代わりました。流通の棚に自分たちの商品スペースを確保するために、たくさん広告を打つと、クライアントの姿勢が変わっていったんです。そこから日本の広告はダメになっていきましたね。

―― 消費者に直接、届けるメッセージではなく、棚を取るための広告になっているんですか。

 そう、広告の向いている先が、いちばん大事な個人のお客さんではなく、コンビニの担当者になっている。そんな状況で、「今度のCMはキムタクを使って、これぐらいの量でやります」というと、お店の人はもう量と目立ち方が分かるので、「それならいいところに置いてあげましょう」みたいになるんです。

―― でも、そういう広告はまた、あっという間に消えていきますよね。

 アイディアは関係ない。そういうものが世界のクリエイターたちに評価されることは無理です。

予算よりも、真剣に使うかどうかだ

―― とはいえ、ウェブ部門では、再び日本のクリエイターが注目されているのですね。

 クリエイティブのアイディアと技術では、おそらく世界一だと思います。そんな(棚を取るための)広告の作り方に絶望した人たちが、ウェブに向かった結果です。小さなクライアントで、宣伝も何もかも全部やらなきゃいけないというところの方が、自分たちの少ないお金で何ができるかに真剣で、面白い作品ができる可能性はあります。しかし、おおかたの意識は「ウェブは安いから使う」で止まっているのが歯がゆいですね。

―― ネットの可能性の一つに、口コミの宣伝効果というものがあります。いまや、経験を積んだ消費者は、スポンサーが声高にしゃべることには耳を傾けない。でも、ネットのような個人親和性の高いメディアだと、ふと聞こうか、という気になる。そこがネット広告の優位なところだ、という考えです。

 確かにそこはネットの優位なところだと思います。でも、個人的になりすぎている傾向があります。広告の核には、何か普遍的なものがないと広がらないと思います。

―― 広告を仕掛ける側の手法として、ネットの口コミを狙って、ブロガーを抱え込むというのがあります。広告主がブロガーにお金を払って、そこの商品について書いてもらう。

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「日本のネット広告のクリエイティブは世界一」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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