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【第2回】 日本の通信はどうなるのか

  • 松本 敏明

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2007年10月2日(火)

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 前回の「【第1回】なぜ次世代ネットワークが必要なのか」では放送と通信の視点からNGNが必要となる理由について述べてきた。今回はNGNを構築する通信事業者の事情を踏まえながら、NGNの意義を書いてみよう。

 ここ数年にわたって、日本の通信市場は右肩下がりとなっている。具体的な数値を平成19年版 情報通信白書から引用すると、集計が終わった2004年度の電気通信事業の売上高は14兆5767億。2001年度の19兆554億に比べて23%以上も減少している。

 2006年度の数字はまだ見えていないが、業界最大手のNTTグループの売上高がここ数年伸びていない状況から見ると、右肩下がりが大きく改善されたという望みは薄い。

 2001年とはソフトバンク・グループがADSLサービスの「Yahoo! BB」を開始した年である。これがきっかけとなり、日本の通信のブロードバンド(高速・広帯域)化があっという間に進んだことを覚えておいでの方も多いだろう。

 単にADSLやFTTHなどで家庭からのインターネット・アクセスが高速になっただけではない。家庭で使われている通信サービスが、企業の業務を支える回線として使われるという、かつての通信の常識では考えられないことが当たり前のように広がっていった。

 さらには、高速なアクセス回線と暗号化技術を活用することにより、公衆網であるインターネットで企業の基幹網を構築する企業も現れた。その一方でかつて企業ネットワークを構築する上で基本中の基本だった専用線の回線数は大きく減少。2001年に135万回線あった国内の専用線は、2005年度末には79.2万回線まで減っている。

 こうした事態に、通信事業者は大々的な構造改革、すなわち新しい収益源の確保に目を向け始めた。下位レイヤーに当たる通信回線だけで収益が上がらなくなっているため、上位レイヤーのアプリケーションをセットにしたサービスやソリューションの提供に向かい始めたのだ。

 この狙いを実現するためのインフラがNGNというわけだ。NGNの上に、いくつものIPネットワークをつなげて構成したインターネットでは難しい、通信品質の確保やセキュリティ確保が可能なネットワークを作り上げ、サービスをセットにして提供する代わりにそれなりの料金をもらおうという考え方だ。

 この考え方は、一般家庭をターゲットとしたサービスにも当てはまる。「【第1回】なぜ次世代ネットワークが必要なのか」でNGNでハイビジョン相当の映像を流せると説明をしたが、これも通信事業者の狙いの1つ。通信インフラで高品質な映像を配信し、しかもそこに通信の双方向性を絡めた付加価値を加えられれば、新しいビジネスを展開できる。通信事業者がコンテンツ配信の領域に乗り出せるようになり、その周辺の様々な事業、つまり上位レイヤーのサービスに事業を拡大できるという目論見だ。

 通信事業者が従来のビジネスモデルから脱却するために、その基盤となるインフラをリデザインしている--。これが通信事業者のビジネスから見たNGNの実体なのである。

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