• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

リーダー不在では日本は伸びない

福田首相に期待する“革新型イノベーション”

  • 宮田 秀明

バックナンバー

2007年10月5日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 福田政権発足から10日が経過した。“トップダウン型”の小泉に対して、“調整型”の福田と言われているようだが、本当に調整型の政治が行われては大変だ。例えば、中央と地方の格差を強調して、それを解決するための調整の結果が公共事業の復活になるといった政治が行われては危険である。

 小泉改革が国内に格差やヒズミを作ったといった説には意図的なものさえ感じられる。日本にとっては、エネルギー、資源、環境、安全を確保しながら、国際競争力を回復することがすべてに優先する課題である。国内指向で近視眼的な行政を行うと日本の競争力がますます低下してしまうだろう。少し極端に言ってしまえば、日本のインフラは「産業の国際競争力」である。

 外貨の100%を製造業に頼り、資源エネルギーのほぼ全量を輸入しなければならない特殊な国であることが、すべての前提である。日本の経済は堅調で、少しではあるが成長過程にあるという見方も疑問である。5年以内の時間軸の短期的な見方ではないだろうか。企業の好決算も円安と急激な中国経済の成長による需給インバランスによるものが大きな部分を占めているだろう。

組織の“経年劣化”とリーダー不在が日本の競争力低下を招いた

 日本の総合的な国際競争力は少しずつ確実に低下している、というのが私の見方だ。為替や株の相対的な軟調が、それを定量的に示していると言えるだろう。百歩譲っても、公的部門の経営力は、確実な下降傾向になって久しいことは明らかだ。 

 日本の競争力の低下を食い止めるためにも改革を止めるわけにはいかない。なぜならこの20年間に公的部門を中心に組織が“経年劣化”し、同時に指導層のモラルとマネジメント力が低下しているからだ。社会保険庁だけではない。すべての公的部門のモラルとマネジメント力は、約20年間ジワジワと低下し続けている。
 
 ジワジワと下がったものを、ジワジワと上げることはほとんど不可能である。上がる流れを止めることは易しいが、下がる流れを止めることは難しい。上がる流れを止めることは、小さなエネルギーでできるが、下がる流れを止めるには、大きなエネルギーがいる。
 
 下がる流れを止めなければならない時には、トップダウンの改革マネジメントが不可欠であり、それを実行できる強いリーダーがいなくてはならない。

 たくさんの先例がある。国の経営なら、鉄の女サッチャー首相の強力な指導力が典型だ、プーチンは存在感の無くなったロシアを戦略的に強い国にしている。民間企業では、日産のゴーン改革が記憶に新しい。ジワジワと低下した英国の力を、継続的な変革のマネジメントで立て直したのがサッチャー首相であり、じわじわと低下して債務超過寸前になってしまった日産を数々の変革の経営で立て直したのがゴーン社長である。ほかにもたくさんの例がある。トップダウンは、基本的な変革のマネジメント法なのである。

コメント17

「宮田秀明の「経営の設計学」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長