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世界一のスーパーカーを開発せよ

日産の旗艦車種「NISSAN GT-R」開発チームの挑戦(1)

  • 宮田 秀明

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2007年10月26日(金)

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 カルロス・ゴーン氏が2000年に社長に就任後、初めて減益に転じたことから、その勢いにやや陰りが見え始めたかと思えた日産自動車。その日産が世界を驚かすスーパーカーを秘かに開発し、10月24日に東京モーターショーで発表した。その名も、同社を代表するモデルとして「日産」の名をそのまま冠した「NISSAN GT-R」。4年がかりで極秘裏に開発が進められた、日産の最高峰の旗艦車種である。

 日産はどのようなチームを組んで、「世界一のスーパーカー」を完成させたのか。「GT-R開発プロジェクト」の車両開発主管、水野和敏氏と、開発担当役員である大伴彰裕執行役員へのインタビューをもとに、「世界にない絶対的な価値の作り方」をテーマに今週と次週の2回にわたってお届けする。

10月24日、東京モーターショーでついについにベールを脱いだ日産の新型車「NISSAN GT-R」

10月24日、東京モーターショーでついにベールを脱いだ日産の新型車「NISSAN GT-R」

 今回はインタビューシリーズの3回目となるわけだが、よく考えてみたら、これまですべて“世界一”がキーワードだった。第1回の三井海洋開発は海洋石油生産貯蔵設備において世界シェアは約30%で世界2位だが、世界一の技術を欧州企業と競っている。第2回のウェザーニューズは小さいながらも世界一の天気予報会社だ。今度は世界一の“スーパーカー”とされる「NISSAN GT-R」の開発プロジェクトを取り上げる。

 車は不思議な耐久消費財である。高級車を持つことを人生の目標のようにしている人もいるし、月給20万円でフェラーリを所有している人もいる。ステータスシンボルとしては住宅の次かもしれないが、一方では、自転車のように単なる移動手段としか考えない人もいる。

白紙の状態から開発した「GT-R」はスカイラインではない

 日本では欧州製の車のブランド力が強い。ベンツとBMWは不動のブランド力を誇っているし、アウディやプジョーやアルファロメオの躍進は著しい。しかし、ブランド力や質感または感性を少し脇に置けば、日本車は1990年代の後半には、これらの欧州プレミアムカーと同等の性能を持ち合わせていたように思う。

 例えば私の愛車1999年製日産スカイラインターボ車の比較対象車は、BMWの3シリーズではなく、その特別チューニング車である「M3」だった。しかも価格を比較するとM3の約半分だ。車にとってブランドの作る付加価値は大変大きいということである。

 日本車のブランド力を高めるための1つの戦略がラグジュアリー戦略である。トヨタ自動車のレクサス・ブランドがそれである。それに対して日産は、世界一のスーパーカーを旗艦車種として持つことにより、技術そのものでブランド力を手にしようとしている。技術の面からは十分勝算のあることなのだ。

 日産のかつての「スカイラインGT-R」は特別な車だった。しかし、スカイラインの派生車だったし、はっきり言えばマニアのための車にしかすぎなかった。そして6年前に限定車1000台を販売して、生産終了になってしまった。

 その後4年間の開発期間を経て、「NISSAN GT-R」が誕生した。GT-Rという名を引き継いではいるものの、スカイラインというベース車を改造したスポーツカーとは全く違う。今度はゴーン社長の“勅命”を受けた総勢200人の開発チームが、白紙の状態から開発したのだ。

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