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にじみ出ていたBRICsメーカーの本音

東京国際自動車会議に行ってきた

  • 牧野 茂雄

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2007年10月26日(金)

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 私にとって過去3度の東京国際自動車会議は、欧米企業の情報を得るための場だった。しかし、今年は違った。ブラジル、ロシア、インド、 中国。いわゆるBRICsのスピーカー諸氏から生の声を聞くことができた。自動車ジャーナリストにとって、またとない収穫である。

 発言が本音か建前かは二の次であり、日本の自動車業界関係者を前にどのような発言をするかに私は興味があった。だが、出てきた発言は実に興味深く、言葉の端々に「本音」がにじみ出ていたように思う。

中国の3社代表が同じ壇上に上がるとは

 まず、中国。政府系の長安汽車に独立系の華晨金杯汽車および吉利汽車という組み合わせは、WTO(世界貿易機関)加盟前の中国では実現し得なかった呉越同舟である。吉利汽車は、独立系ローカルメーカーとして初めて中国政府が認めた自動車メーカーであり、日本では「トヨタ自動車に似たエンブレムの使用で訴えられた会社」として有名だ。長安汽車は、米フォード・モーター/マツダおよびスズキと合弁事業を展開する中国第2グループの大手メーカーである。

 そして華晨金杯汽車は、先頃ドイツのADAC(日本のJAFに相当)が実施した情報公開目的の衝突安全テスト、いわゆるNCAP(ニュー・カー・アセスメント・プログラム)で5点満点中1点という低い評価を得たセダン「BS6」を生産する華晨汽車と同グループに所属する。

 この3社の代表が同じ壇上に立ったこと自体、過去10年ほど中国の自動車産業を取材してきた筆者にとっては驚異であり、まさに絶妙なキャスティングだと感じ、ニヤリとしてしまった。

 印象的だったのは、華晨が「研究開発はまだ低レベル」と認め、吉利が「日本のサプライヤーと協力関係を持ちたい」とラブコールを送ったことだ。そして長安は「中国メーカーの国際化には、いろいろな手法があっていい」と、さらなる提携先拡大を匂わせる発言を行った。この数年間、私が現地で見てきた「ダイナミックに動く中国自動車産業」の姿が、この3社の代表の発言でピタリとフォーカスが合ったという感じである。

 中国がWTO加盟を果たした直後の、2001年12月の上海モーターショーで私は吉利の李書福社長(当時)と初めて会った。この頃の吉利製品は「お笑い」のレベルだった。他社製品の現物からそのまま型取りしたため、寸法が一回り大きくなってしまったダッシュボードや、わずかに車体外側に傾いたシートを鮮明に覚えている。

 しかし、李社長は「将来のために有能な若者に奨学金を出して欧州留学させている」などと、自動車への情熱を熱っぽく語った。「ピュアな海千山千」とでも言おうか、戦後の混乱期を脱して高度経済成長期へと向かった日本にも、こういうキャラクターの実業家がたくさんいたのだろうな、と思わせる人だった。

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