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コトバの「瞬間消費」時代に生き残るには

  • 須田 伸

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2007年11月6日(火)

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 1986年の1月11日から2月15日の6週にわたって毎週土曜日のNHK総合「ドラマ人間模様」で放送された「シャツの店」というドラマのDVDをアマゾンで買って、ここのところ毎晩、少しずつ見ています。

 このドラマが放送された当時、私は高校生でしたが、すごくよく憶えています。

 鶴田浩二演じる仕事一筋の親方と、八千草薫が演じる妻、佐藤浩市が演じる長男、平田満が演じる弟子たちが織りなす物語です。

 今、見ても色あせない素晴らしい作品ですが、とりわけ話の展開するスピードが、すごくしっくりくるというか、ドラマの嘘を感じさせないナチュラルさがあるんです。

 俳優の演技にも、「間」がちゃんとあって、その「間」からドラマの世界にスッと自然に引き込まれるんです。

 山本直純さんの手による音楽も、しっとりとした音で、無理矢理盛り上げようとしていません。

 今のテレビドラマは、アメリカからやってきた「24」は極端な例としても、おしなべて毎回毎回、冒頭から最後まで隙間なくいろんな出来事が起きて、セリフも全部、パンチラインのようなカッコイイ決め台詞で構成されていて、「間」を感じることが出来ません。

 たとえば同じNHKの土曜日のドラマとして今年放送された「ハゲタカ」を私は、毎週すごく楽しみにしていたのですが、番宣CMで繰り返し使われる決め台詞が毎回ちゃんとあって、無論それはそれでいいのですが、見ている間はジェットコースターに乗っているような快感があるものの、その分、むしろ後に残らないような、そんな気がします。

 でも今、「シャツの店」がテレビで流れても、視聴率はあまり取れないのかもしれません。
 テレビドラマ以外でも、話題になるのは「短くてパンチの効いたワンフレーズ」ばかりです。

繰り返し視聴、追体験視聴にピッタリの沢尻エリカ様の「別に…」。

 「今年の流行語って何があるだろう?」今年も残すところあと2カ月を切って、ふと考えた時に頭に浮かんだのが、女優の沢尻エリカさんの映画「クローズドノート」初日舞台挨拶での「別に…」発言です。

 私はこのニュースをまったく知らなくて、会社で周りが話題にしているのを聞いてYouTubeやニコニコ動画で見たクチですが、案外、そういう方が多いのではないでしょうか?

 こうした動画サイトで話題になるためには、初めての人がパッと見て、何度も見ている人に追いつける「シンプルさ」と「強さ」が必要です。

 沢尻さんの腕組みしながら「別に…」は、この条件をキチンと満たしていて、話題になったわけです。

 他にもボクサーの亀田大毅選手の「ゴキブリ」発言や「負けたら切腹するわ」発言なども、そうです。

 「このフレーズいただき!」的な、パフォーマンス型の言葉は、昔からあったわけですが、その需要というか、社会の求めている食欲は、かつてとは比べ物にならないくらい、ハングリーだと思います。

 そして、この旺盛な食欲は時として残酷でもあります。

決め台詞は消費されるスピードが速い

 日経ビジネスOnlineの読者の皆様は「小島よしお」「オッパッピー」という名前と言葉をご存じでしょうか? もし知らなくても、無理に知る必要はございません。

 「テツandトモ」の「なんでだろう?」、「ギター侍」の「残念!」、「レイザーラモンHG」の 「フォーッ」といった、一瞬世間の話題になるものの、半年後にはちょっと恥ずかしいことになっている、そんな消費スピードが新幹線より速い言葉の1つだからです。

 こうしたはやり言葉も、ネット動画で繰り返し視聴されるようになる以前は、もう少し賞味期限が長かったような気がします。

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