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スピードを武器に土俵を広げるグーグル

  • 横浜 信一

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2007年11月19日(月)

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 グーグルが携帯電話向けのソフトウエアを無償提供する構想を発表した。OS(基本ソフト)だけでなく、ブラウザーソフト、メール、電話帳といった利用頻度が高い応用ソフトも提供する予定という。これによって携帯電話の価格が下がり、また、携帯を使ったネット利用にさらにはずみがつくのではないかと期待されている。

 一方、これまで独自機能で差別化してきた携帯電話機メーカーや通信キャリアにとっては、差別化の要素がなくなり、価格競争に追い込まれてしまうのではないかといった心配もある。

両社のビジネスの土俵は異なっていたが

 グーグルによるソフトウエアの無償配布・サービス提供は、PC上では既に行われている。いよいよPCの世界が携帯にもやって来たという印象を持つ方も多いと思う。事実、「Gメール」「グーグルマップ」「グーグルブック」などの人気アプリケーションサービスがPC上で無償で利用できることで、検索サイトとしてのグーグルの地位は不動のものとなったとも言える。

 一方、こうしたソフト無償配布の動きによって、自らのポジションを脅かされている企業もある。その代表がよく言われる通り、マイクロソフトである。マイクロソフトはPC上のソフトウエア、とりわけOSで圧倒的なシェアを持つ。そこにアプリケーションソフトを提供することで付加価値を獲得するとともに、OS市場における地位を確固たるものにしてきた。グーグルのようにアプリケーションソフトをネット経由で無償提供するプレーヤーが出てくることは、こうした基本戦略の前提となる「PC上にOSがあり、その上でアプリケーションソフトが機能する」というパラダイムが崩れてしまうことを意味する。

 従来、グーグルとマイクロソフトがビジネスを展開する土俵は、全く異なっていた。両社が戦っている市場を確認してみると、グーグルの収入源はネット上の広告収入である。現在、世界のオンライン広告の市場規模は約400億ドルである。グーグルはこの中から、収入のほぼ100%近くを得ている。

 他方、マイクロソフトは世界で約1500億ドルと言われるPC上のソフトウエアの市場から収入を得ている。本来、両社の戦いの土俵は別である。お金を支払う顧客を見ても、グーグルの場合は広告主(幅広い業種にわたる企業群)、マイクロソフトの場合はPCユーザー(PCメーカーにソフトをOEM提供している場合はPCメーカー経由)と、異なる収入プールを狙っている。

 本来は異なる土俵でそれぞれが勝者になっているわけだから、あえて相手の土俵に乗り込む必要はない。しかしIT(情報技術)の進展に伴い、PC上のソフトとネットワーク上のソフトが融合してきた。最大の変化は、PC上のソフトをネットワーク経由で提供できるようになってきたということだ。その結果、グーグルはPCソフト市場というマイクロソフトの領域に足を踏み入れることになった。さらにはPCを飛び越え、携帯電話の世界にも進出しようとしている。

反転攻勢に出るマイクロソフト

 こうした動きに対して、今後、マイクロソフトがどう出てくるのかは興味深いところである。実は過去にマイクロソフトは、自らが牙城とするPCソフトの市場が崩れる可能性に直面したことがある。それは、インターネットの普及とともにネットスケープがブラウザーソフトの世界標準として急速に普及し、そして当時、プロバイダー大手であったAOLによって買収された時である。

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