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クリスマス・キャロル2.0

  • 須田 伸(スダシン)

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2007年12月25日(火)

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 今日は12月25日。クリスマスですね。クリスマスといえばクリスマス・ストーリーです。中でも有名なチャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』は、ケチで無慈悲で、クリスマスなど信じていないスクルージの前に現れた幽霊が、彼の過去・現在・未来を見せることで改心させる、というお話です。そこで、今回は『クリスマス・キャロル2.0』と題して、Web2.0なんて信用できないと思っている宣伝部長を改心させるにはどうすればいいか、考えてみたいと思います。

Web2.0を信じていない宣伝部長がいたら

 「Web2.0なんてフザけた言葉を俺の前で言った奴は許さん!」
 「ユーザー参加型キャンペーン? そんなリスクをとる馬鹿の頭の中が覗いてみたい」
 「商品のセールスポイントを一番売れてるタレントにテレビCMで言わせるのが一番!」

 そんな、筋金入りの20世紀型宣伝部長がいたとしましょう。さて、この大部長をどうやったら、21世紀型マーケティングの世界に誘うことができるでしょうか?

 説得の最初のポイントはいきなり否定から入らず、まずは寄り添うことです。私が、彼の前に現れる幽霊なら、脅したり、怖がらせたりするのではなく、まず認めるところから始めると思います。

 たとえば、こんな具合に。「Web2.0がフザけた言葉であるというのは、僕もまったく同感ですよ、部長! いったいこの先、3.0、4.0、5.0って、どんどん増やしていくつもりなんですかね? ヒドイネーミングセンスです。」

 ここで部長さんの顔色を見て、先に進めてもよさそうだな、と確認できたら話を自分の言いたいことに向かって展開させ始めましょう。

 「しかしですね、他にふさわしい名前が何か?って逆に聞かれたら困っちゃうのも事実なんですよ。レストランの地図や、週末の天気予報や、終電の時間を調べたりするのとは違う、誰でもない普通の人が書いたブログやユーザーレビューが価値を持つようなっているという事実を、何か新しい言葉で定義したい、という気持ちは理解できますよね?部長も、週末に見る映画を他の人のユーザーレビューとかで決めてるって、この前、言ってたじゃないですか。それって、かつての淀川長治さんとか荻昌弘さんとか、映画評論の大家とはぜんぜん違うけど、でも、ネットがもたらした新しい判断基準ですよね?」

 とまぁ、こんな感じに、部長さんの日ごろの消費行動に照らし合わせて話を進めるのです。もっとも、筋金入りの20世紀型マーケティング信奉者の宣伝部長であれば、この程度の説得であっさり改心するとは到底思えません。

「リスクを考えろ、リスクを!」という反論には

 企業が消費者を自社の広告やブランディングに巻き込みたいと考えたときに、どうしても思い切れない点が「でも、消費者にまかせるということは、どんなことが書かれるかということに関してコントロールが効かないから、どれだけ暴走するかわからない」ということでしょう。ここでもいきなり否定から入らず、まずは肯定から行きましょう。

 「たしかに、Web2.0広告のワナは、ユーザー参加型にしておきながら、裏でコントロールしたいという気持ちなんです。その欲望に負けると確実に炎上しますから

 じゃあ、コントロールできないから、やらないのが一番いいのでしょうか? 部長、あなたの会社の製品をグーグルで検索したことありますか? 今のままでも、十分、勝手なことが消費者の手によってたくさん書かれてますよ。だったら、その事実から逃げるのではなく、むしろ積極的に向き合ったほうが、おかしなデマみたいなことは減ります。失うものはあまりありません。実はリスクは少なくて、リターンが大きいんですよ」

 ちゃんと知恵のある部長であれば、理解してくれるはずです。そろそろ警鐘を鳴らしても大丈夫な頃合です。

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