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プラグインハイブリッドの明日はどっちだ

  • 牧野 茂雄

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2007年12月27日(木)

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 欧州では「ハイブリッドは車両価格が高い。日々の燃料費を節約できても、通常の買い替えサイクルでは元が取れない」と言われる。アメリカでは「期待したほど実燃費は良くない」と言われているが、環境ムードを好んで買う層がいる。

 では、ハイブリッド車の将来はどうなるのだろうか。現在開発が進められているプラグインハイブリッド車は、一段と省エネ化が進むのだろうか。最近の取材の中から、このテーマを取り出してみる。

 前回、ハイブリッド車の実燃費について記したところ、読者の皆さんからいろいろなご意見をいただいた。「ハイブリッド車は本当に省エネ車か?」の問いに対する私の答えは「条件付きイエス」。曖昧な表現だが「イエス」とは言い切れないし、かといって「ノー」でもない。

 様々なハイブリッド車を様々な条件で使ってみた感触として「ゴー&ストップが割と多く、走り出せば時速50~60キロ程度で流れる」ような走行環境が、現在のハイブリッド車、特にトヨタ方式ハイブリッド車にとっては最も実力を発揮できるシチュエーションではないかと思う。使用条件がピタリとはまれば、かなりの省エネ、つまり燃料代の節約になる。

 私が自動車雑誌編集長時代にテストした初代「プリウス」は、高速道路走行が約7割という使い方だったが、走行6万キロで生涯燃費はリッター当たり14.1キロだった。この計測は「満タンにして、ある距離を走り、次の給油時に満タンまで何リッター入ったかを記録する」という満タン方ではなく、実際にエンジン内で消費された燃料を精密流量計によって1cc単位で計測した結果の数値であり、かなり正確だ。

 最近は、エンジンのCPU(中央演算処理装置)から「今の時点での燃料消費量」を信号として取り出せるデータロガーがあるので、そういう機材を利用して燃費を計測したりしている。この場合はエンジンの正味消費量そのものである。そうした精密計測で、ハイブリッド車が確実に燃費を向上させていることを確認できた。制御技術の進歩を感じる。

 ちなみに、満タン法で燃料消費量の計測制度を高めるには、敷地内が平坦な給油所を選び、毎回必ず同じポンプから給油し、満タン時の燃料「水位」を毎回必ず揃えるという方法がある。「どこからどこまでを何分で走ったか」「走行距離計で何キロ走ったか」を記録しておけば、平均車速と燃費の関係をある程度探ることができる。

プラグインハイブリッド設計のポイントは「EV領域」の確保

 さて、この先、ハイブリッド車はどう進化していくのだろうか。現在、自動車メーカー各社が研究・開発に力をいれているものにプラグインハイブリッド車(以下PI-HBVと略)がある。一般家庭の電源コンセントにクルマ側のプラグを差し込み、家庭用電源でバッテリーを充電できるハイブリッド車だ。現在実用化されているトヨタ自動車やホンダのハイブリッド車はエンジンをメインに使い、モーター/バッテリーはあくまで補助。いわゆるコンベンショナルリッチ、内燃機関優先という方式である。

 これに対し、PI-HBVは主に外部充電で走り、バッテリー容量が足りなくなったらエンジンの力を借りて走り、同時に自家発電してバッテリーを充電する。この使い方は「EV(電気自動車)リッチ」と呼ばれる。なるべくガソリンを使わずに家庭用電源を使い、それによって燃費低減(つまりCO2排出抑制)効果を得るという点がPI-HBVの特徴だ。

 PI-HBVの設計上のポイントは「どこまでEV領域を確保するか」にある。1回の充電で「エンジンをかけずにどれくらいの距離をモーターだけで走れればよいか」だ。あるメーカーは「20キロでも十分に効果あり」と言う。

 日本での自動車の使われ方を見れば、生活必需品としての使用でも1日40キロ以内にだいたい収まるという調査結果がある。40キロをフルにモーター/バッテリーだけで走ることができれば、これは純粋なEVである。走行段階ではCO2(二酸化炭素)排出がゼロになる。レジャーなどで遠出する時だけはエンジン(ガソリン)の力を借りるが、普段乗りの生活グルマとしてのEVと、通常のコンベンショナルリッチ車としてのハイブリッド車を2台所有しなくても、一般家庭としてCO2排出量の削減に貢献できるということになる。

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