• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

2008年こそ「信頼できるIT」を

カギを握るのはプロデュース型人材

2008年1月28日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「IT経営批判とマスメディア批判が、『経営の情識』の2本柱と思いますがどうですか」。2007年末、ある懇親会の場で知り合いの方からこう指摘された。この方は大変ありがたい読者で、筆者が新しい記事を公開するたびに感想を書いた電子メールを送ってくださる。懇親会場でばったり会った時、「2007年はあまり記事を書きませんでした」と謝ったところ、冒頭のようなことを言われた。

 読者の指摘を踏まえ、2008年の年明けに改めて、この『経営の情識』欄の趣旨を考えてみた。本連載を始めたのは2002年10月だから、もう5年以上も前になる。当時は「日経ビジネスEXPRESS」という、日経ビジネス読者限定のWebサイトに連載していた。欄の趣旨は、日経ビジネスの読者である経営者やビジネスリーダーの方々に、IT(情報技術)利活用のヒントをお伝えすることであった。

 「経営の情識」と謳ったように、あくまでも経営やビジネスに関係するITの常識を取り上げるように心がけた。「情識」とは「情報技術の常識」という意味の造語である。ところが連載を始めてしばらくしてから、情識には本来別の意味がある、と指摘を受けた。知らずに使ってしまったのだが、変えるわけにもいかず、そのままにしてある。

 IT関連のコラムといっても、技術そのものの話は極力避け、ITをどう使うか、IT担当部門をどうマネジメントしたらよいか、という話を中心に据えた。とはいえ、ITマネジメント一辺倒では、読者の方が飽きると思い、時折、コンピューターメーカーやソフトウエア会社といった、いわゆるIT企業の動向も取り上げた。

 5年も続けていると、いろいろなことを書きたくなってしまい、よく言えば多岐にわたる話題を取り上げるようになった。悪く言えば拡散してしまったが、何らかの形でビジネスやマネジメント、あるいは情報や技術について触れてきたつもりである。例えば、ITのマネジメントにとどまらず、技術のマネジメント、すなわちMOT(マネジメント・オブ・テクノロジー)のことを書いたり、ITではなく情報そのものの取り扱いについて論じ、勢い余って新聞記事を批判したりした。冒頭の読者が指摘したマスメディア批判とは、この辺りのコラムを指す。

企画マンの復権

 2008年にどのようなことを書いていくか考えた結果、「プロデュース」と「トラスト」という2つのキーワードに到達した。カタカナが続いて恐縮だが、プロデュースとは、新しいものを生み出すために必要となる諸々の活動の総称である。別にテレビ番組や映画の製作には限らない。製造業や金融機関における新製品開発や、その新製品を販売するための仕組作りもプロデュースと言える。

 昔からある話ではないかと言われると、「その通りです」と答えざるを得ないが、とにかく新しいことをやっていかないと、せっかくのITの使い道が広がらない。前向きな攻めの案件が少ないから、内部統制とか情報漏洩対策といった守りのIT利用ばかりに目がいってしまう。企業を守ることは大事だが、それだけではITの可能性の半分しか生かしていない。

 企業幹部や経営コンサルタントと雑談をしていると、プロデューサー的人材が不足している、という話にしばしばなる。日本企業の課題として、戦略の欠如がよく指摘されたが、あるコンサルタントは「日本企業は馬鹿ではない。経営ビジョンも、戦略も、技術も、人も、提携先も、それなりに揃えている。問題はそれらを結びつけ、商売に仕立てて、推進する力が弱くなっていることだ」と指摘していた。

 リクルートにおいてリクナビの原型を作り、現在はジュリアーニ・コンプライアンス・ジャパンのマネージングディレクターを務める秋山進氏は、「企画マンの復権が待望される」という言い方をする。企画マンとは、新しいことを思いつき、それを実行するための人・もの・金を社内外からうまく引っ張り、1つのプロジェクトとしてまとめ上げる人を指しており、いわゆる経営企画部の部員のことではない。

コメント0

「経営の情識」のバックナンバー

一覧

「2008年こそ「信頼できるIT」を」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BPビジョナリー経営研究所

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者、2009年1月から編集長。2013年から現職。プロジェクトマネジメント学会員、ドラッカー学会員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授