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敵機ロックオン技術で赤ちゃんの笑顔を捕捉する

デジカメ未来形:記録写真から記憶写真への進化(1)

2008年2月4日(月)

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 先日、海外の知人が訪ねてきて、都内を案内する機会がありました。世界の電気街・秋葉原に行き、ぜひ日本製の優秀なカメラを手に入れたいという話になりました。ところが、彼の所望するカメラを探して免税ショップを何軒も訪ね歩いても、なかなか見つかりません。

 というのも、彼が求めていたのはフィルム式のコンパクトカメラだったからです。彼の母国ではいまだにフィルム式が一般的なのですが、今やわが国の店頭で「最新式」のそれを探すことは難しい状況になっていました。

 アナログの時代からカメラの電装化は着実に進んでいます。1985年に登場したミノルタの一眼レフ「α7000」に搭載されていたオートフォーカス機能は衝撃的でした。当時、自動でカメラがピントを合わせてくれるという機能は、SFチックな感じさえしたものです。プロ仕様だった自動巻き上げや高速連写も、いつの間にかコンパクトカメラの標準機能になっていました。

 これらは電子デバイス技術の発達のたまものです。露出やピントなどの撮影条件は自動で最適化し、巻き取りやフィルム交換などの面倒な作業は極力削ぎ落とす。この使い勝手系は日本の技術陣のお家芸です。もうこれ以上何ができるのだろう、という踊り場にきたところで、遂にデジタルカメラが登場しました。90年代半ばのことです。

「スマイルシャッター」は次世代の前準備技術の先駆け

 そのデジカメも進化し続け、最近の機能には顔に注目した3つの大きな特徴があります。

  1. 逆光の場合でも、顔と背景のバランスが調節され、顔が暗くならない
  2. 人が中央にいない場合でも、顔にピントが合う
  3. フラッシュによる赤目や金目を補正する
笑顔を逃さない新機能「スマイルシャッター」の商品企画を担当したソニー・パーソナルイメージング事業部の越智龍さん

笑顔を逃さない新機能「スマイルシャッター」の商品企画を担当したソニー・パーソナルイメージング事業部の越智龍さん(写真:山西 英二)

 写真機にとって最も大切な“お得意様”は人の顔です。電装技術の進歩により、このお得意様へのサービスは飛躍的に手厚くなりました。シャッターが押されるまでのわずかな時間のうちに、画面内にある顔を認識したうえで、ピントや光量を常に顔に合わせて準備しておく「前準備」の仕事。これに加えて最近ではいったん取り込んでしまった画像でも、赤目のように明らかな失敗個所に関しては、目で見た感じに再現して近づけようとする「後加工」の仕事まで請け負うようになっています(注:フラッシュを2度光らせる機構は「前準備」です)。

 前準備、後加工ともに新しい夢のような機能はどんどん開発されていくわけですが、今回のコラムは次世代型の前準備技術、その先駆けとなる笑顔認識技術について分析をしていきたいと思います。昨年にソニーからリリースされた新機能「スマイルシャッター」です。その商品企画を担当されたソニー・パーソナルイメージング事業部の越智龍さんにお話を伺いました。

コメント11件コメント/レビュー

今回の製品は大変話題になったので知ってますが、笑顔というのは千差万別で、人によって笑顔は異なります。それを機械が判断するというのは興味深いですが、撮る人間の判断より優れているとは思えないのですが。被写体を良く知る人間が撮る方が、被写体の個性を理解してるので良い写真が撮れそうな気がします。ただ、文中にもありましたように、弱者を救う事に役立てば最高ですが。(2008/02/09)

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「敵機ロックオン技術で赤ちゃんの笑顔を捕捉する」の著者

川口 盛之助

川口 盛之助(かわぐち・もりのすけ)

盛之助 代表取締役社長

戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンにてアソシエート・ディレクターを務めたのちに株式会社盛之助を設立。研究開発戦略や商品開発戦略などのコンサルティングを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今回の製品は大変話題になったので知ってますが、笑顔というのは千差万別で、人によって笑顔は異なります。それを機械が判断するというのは興味深いですが、撮る人間の判断より優れているとは思えないのですが。被写体を良く知る人間が撮る方が、被写体の個性を理解してるので良い写真が撮れそうな気がします。ただ、文中にもありましたように、弱者を救う事に役立てば最高ですが。(2008/02/09)

一見平和な日本の技術進歩の在りようとして、大変興味深く読みました。一方で写真大好きの人間としては、カメラの機能に負けないで、シャッターチャンスや露出の腕を磨いていないと、展覧会の半分が最新カメラでしか撮れない写真に占領されたりする時代が近そうと感じます。(2008/02/08)

他の方のコメントにもありますが、笑顔の強要には若干の恐怖心を私も感じました。写真の楽しさの一つに思いも掛けない表情、があると思うのですが、表情捕捉機能が発達しすぎて、画一的な物しか撮れないのでは、とありもしない危機感を感じなくもありません。個人的には色々な表情が写っている方が後々語るとき、その時の状況を思い浮かべやすいのでは、と思います。(そんなことより、良い表情をジャストタイミングで撮れる起動タイムラグ、シャッターラグの削減に力を入れてください)(2008/02/08)

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三品 和広 神戸大学教授