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システム構築の「工業化」を急げ

  • 横浜 信一

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2008年2月4日(月)

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 欧州のある大手システムインテグレーション(SI)企業が、昨年からシステム構築プロセスの工業化プロジェクトに取り組んでいる。IT(情報技術)サービスを提供する企業が工業化に取り組むというのも、今さらながらという感はある。だが皆さんがご存じのように、システム構築のステップは非常に労働集約的で、工業的なアプローチがいまだに導入されていない。そこで紺屋の白袴ではないが、改めて自社のビジネスプロセスを工業化しようと、全社を挙げて取り組もうとしているわけである。

 「工業化」というと、自動生産ツールを使ってソフトウエア開発を自動化するかのようなイメージを与えるが、実際はもっと泥臭い内容である。すなわち、「ビジネス分析と設計」「開発」「テスト」「導入」といったステップごとに、仕事の進め方を標準化する取り組みを行う。

 仕事の進め方を標準化すれば人材リソースの柔軟な配置が可能となり、トータルでの生産性や開発スピードの向上につながる。この企業の場合は、全社で12%の生産性向上を狙っているという。

システム構築のあらゆるフェーズを標準化

 内容を詳細に見ていくと、まず「ビジネス分析と設計」のステップでは、標準的なビジネスプロセス分析の手法を用意し、それに基づいて行われたプロジェクト要件定義の事例を蓄積していく。これによって要件定義作業の生産性を高めるとともに、開発スコープや見積もりの精度を高めることになる。

 「開発」ステップでは、開発手法を標準化するだけでなく、開発環境にできるだけ自動化ツールを導入する。コーディングルール、構文、コード作成などが対象となる。この企業では、「開発現場を“forge”にしよう」と言っている。通常、工場を指す時に使う“factory”とは言わずに、鍛冶屋の仕事場を語源とする”forge”を使ってモノづくりの現場感を出しているところがミソである。

 「テスト」のステップでは、テストケースの文書化とライブラリー化、テストのカバー範囲の定義、単純テストの自動化などによって、異なるプロジェクト間でも再利用できるテスト環境を作り、人員配置も計画的に行えるようにする。

 筆者は、設計・開発を行う人材と、テストを行う人材を分けるのは非効率的なのではないかと考えたのだが、このプロジェクトを推進しているリーダーによると、「開発思考」と「デバッグ思考」を分離することによる生産性向上の方が高いという。

 なお最近は、組み込み系の世界でもエンタープライズ系の世界でも、テスト工程の分業化が徐々に進んでいる。そしてそれに伴い、テスト工程のアウトソースを専門に請け負う企業が出現しつつある。例えばロシアのLuxoftは拠点をウクライナやカナダにも持ち、ドイツ銀行、スイスのUBS、米デルといった顧客からテスト工程を請け負って、ここ数年、毎年50%程度売上を伸ばしてきている。

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