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涙ぐましい努力が報われない悲劇

成果を上げるには「正しいモデル」を選択すべし

  • 宮田 秀明

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2008年2月15日(金)

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 「大先輩にそんなことをして失礼ではないですか」。私が助教授だった時、10歳年上の教授に呼ばれ、叱られた。ちょうど40歳の時で、ようやく自分の仕事に自信を持てるようになったと思い始めた矢先だった。

 18歳で東大に入学して一番驚いたのは、「世の中には優秀な人がたくさんいる」ということだった。以来、人の2倍3倍勉強して、負けないようにしようと思っていた。まじめな努力以外に、彼らに勝てるすべがないと思ったのだ。社会人になっても同じ気持ちだった。

 そうして卒業後16年が経って、40歳になり、ふと振り返った時、生まれて初めて、私も少し偉くなったのかなと思った。船の形の設計と波のコンピューターサイエンスの研究分野では、ほとんど世界の頂点にいた。高速船のような新システム開発でも実績を上げつつあった。

大先輩に向かって偉そうに助言する

 その頃に始まった国家プロジェクトが、テクノスーパーライナーの開発である。FとAという2つのプロジェクトが始まった。Fのプロジェクトのリーダーになった方は15年先輩だったが、私は10年ほどその方の属する企業の研究会に参加したりしていたので、テクノスーパーライナーのFチームのプロジェクトに個人的にアドバイスをした。

 「この形状モデルは成功しないので、別の形状モデルに変更するか、中止した方がいいです」

 こんな大変単刀直入なアドバイスを15歳も年長の先輩にしていたことを聞きつけて、先輩教授に叱られたというわけだ。

 大先輩の率いるFチームの高速船の形状モデルは、魚雷のような円筒形の船体と水中翼を組み合わせたモデルである。かつて米国の海軍研究所で提案されたモデルだ。私の研究室の実験や流体力学的な構想に基づけば、そのモデルでは翼に発生する力と円筒形に発生する力が戦ってしまって不安定な挙動を示し、これが致命傷になる可能性が高かった。

 だから、私はプロジェクトの関係者ではなかったが、同業者だったのでアドバイスを大先輩にしたのだ。

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