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第4回 ソフトバンク以上の難敵は内部にいる

障害を防げなかった技術陣の現実

  • 宗像 誠之,中川ヒロミ

バックナンバー

2008年2月20日(水)

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 2007年5月15日、NTTがそれまで経験したことのない広範囲なネットワーク障害が発生した。「フレッツ網」と呼ばれるNTT東日本のIPネットワークの障害エリアはNTT東日本管内のほぼ全域に広がり、首都圏を除く14都道県に及んだ。全面復旧したのは、障害発生から約7時間後。その間、障害の影響でインターネット接続やIP電話などが使えなくなったユーザー数は、239万ユーザーにも上った。

 直接の原因は「ルーター」と呼ぶ通信機器のバグだったが、大規模な障害につながった背景には、NTTが抱える根深い問題が潜んでいた。

4年近く見直されなかった暫定ネット

 ルーターのバグが障害の引き金になったのは間違いない。ただし、これだけが原因ではない。NTT東日本のネットワークの設計や運用方法の構造的な問題が、大きな要因となったのだ。詳細については『NTTの自縛』をご覧いただきたいが、NTTの根幹にある「電話的価値観」を紹介しよう。

 障害が発生したネットワークが作られたのは、2004年1月に「フレッツ・ドットネット」と呼ぶ新サービスを開始した頃にさかのぼる。この時に、当時のフレッツ網の通信機器や構成を大幅に変えることなく、新サービスを低コストで提供できる方法を採用した。もっとも、この方式にはデメリットがあった。通常ならネットワーク障害を局所化する構成を取れるが、この方式は1カ所で障害が起こると全体に広がってしまうのである。

 関係者はこう打ち明ける。「ユーザーが少なかったサービス立ち上げ時期だからこそ採用できる一時的な措置。データ通信量が増えてくれば、到底耐えられない」。ところが、この一時的なネットワーク構成が2007年5月まで存続することになる。

 その理由を突き詰めると、予算配分と人の問題というNTTが抱える構造的な問題にたどり着く。後にNTTグループは、NTT東日本がフレッツ網への投資を積極的になりにくくなるグループ目標を発表した。それが、2004年11月に公表した「中期経営戦略」である。この中でNTTは、「2010年までに光ファイバー・サービスを3000万ユーザーに提供し、フルIP化した次世代ネットワーク(NGN)を構築する」と宣言した。

 こうしたグループの方針発表で、微妙な位置付けとなったのが既存のフレッツ網である。NTT東日本の主力サービスのネットワークだが、グループの方針でいずれNGNにすべて切り替えられることが明白になった。このため、「既存のフレッツ網への投資をできる限り抑制し、NGNへの投資準備を最優先させる雰囲気が上層部に生まれた」と、NTT東日本のグループ関係者は話す。

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