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日本メーカーにしか作れない「ランドクルーザー」

  • 牧野 茂雄

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2008年2月27日(水)

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 「ランドクルーザー」のルーツは、1950年に警察予備隊(のちの自衛隊)正式車両への競争入札に参加するためトヨタ自動車が開発した「BJ型」である。入札では不採用だったが、その設計を流用した4輪駆動車が53年に発売され、54年にランドクルーザーという車名が新エンジン搭載モデルの呼称として採用された。以来54年間、ランドクルーザーは「ランクル」という呼び名で親しまれている。その新型モデルに試乗した。その新型モデルはとても気になっていた。

図版

トヨタ ランドクルーザー200

 ランドクルーザーで冬の日本を走った。都内の日常と、高速道路と雪山。渋滞の多い都内では、装備されている燃費計で3.6キロメートル/リットルが平均。アクセルの踏み方に気を使いながら、しかし周囲の交通の流れに乗り遅れないように走っての平均である。

 高速道路巡航では、アップダウンのある山間部でもアクセルのオン/オフをできるかぎり抑えながら時速90キロメートル一定で走ると8.6キロメートル/リットル程度。ただし、時速100キロメートル近辺では空気抵抗も含めた走行抵抗がかなり上昇すると見えて8キロメートル/リットルを下回る。

 高速道路から雪の峠道へ、そして山奥へ。毎日標高差600メートルほどを上り下りして、生活グルマとして使った時は5.6キロメートル/リットル。なるべくアクセルをゆっくり開け、坂道ではATが低いギアへとダウンシフトしないよう気を使ったが、信号によるストップ&ゴーが極めて少ない状況でも6キロメートル/リットルに乗せるのは難しかった。

 以上は全行程でエアコン、ヘッドライト(昼間も常時点灯)、オーディオ、カーナビを常にオンの状態である。10・15モード計算値燃費は6.6キロメートル/リットル。高速道路60%、都内10%、山坂道と郊外が30%という全行程平均で、実測燃費は10・15モード値を少し下回る程度だった。この車両重量にしては立派である。

オフロード車の定番に戻った運転姿勢

 昨年秋にフルモデルチェンジされて「200系」になったランドクルーザーは、ひとことで言えば贅沢なクルマだ。「全長ほぼ5メートル×全幅ほぼ2メートル」という大きなボディーは、燃料と大人2~3人を乗せると重量が3トン近くになる。エンジンは4.7リットルのV8。部分的にトルクコンバーター直結(ロックアップ)領域を使うATと組み合わせている。

図版

ランドクルーザー200のフレーム

 堂々としたサイズと車両重量のため、市街地ではその大きさと重さを持て余す。しかし舗装の悪い道や林道、積雪のある道では、このボディーの大きさが実に頼もしい。雪深い夜道では「このクルマなら何があっても安心だな」と思える。今風にSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)と呼ぶよりもCCV(クロス・カントリー・ビークル)という表現がぴたりとハマるクルマだ。

 フロントガラス両側のAピラー(支柱)が後方に寝ており、ルーフ(屋根)もこの手のクルマにしては低い。しかし床面は高く、よいしょとクルマによじ登る乗り込み方になる。シートの座面は床に対して低めだ。この種のオフロード車は、シートバック(背もたれ)を起こし、ヒザを折り曲げ、お行儀の良い姿勢でステアリングホイール(ハンドル)をやや抱え込むようにするという運転姿勢が定番なのだが、先代の100系ランクルでは、もっとリラックスした姿勢を取らせるようシートや室内レイアウトが設計されていた。

 オフロード車の定番姿勢には理由があり、車幅ギリギリの道を窓から身を乗り出して進むときや、前方の障害物を確認しながら「歩く速度で進む」時には、お行儀のよいアップライトな姿勢でなければ即応体制を取れない。乗用車的なリラックスへと向かった100系の反省だろうか、200系はオフロード車の定番姿勢に少し戻った。

コメント10件コメント/レビュー

こういう種類の大型車をアピールすべしという考えには、全面的に反対です。確かにクルマとしての価値は高いと思いますが、環境への負荷を考えると空恐ろしい気がします。私自身、2年くらい前までランクルが欲しいと思っていました。しかし、一昨年あたりから、このようなCO2排出量の多いクルマを乗り回すということに、強い違和感を覚えるようになりました。自然観察が趣味なので、植物や小さな生物の生息数や生息範囲が、年々変化していることに気がつきます。大規模な土地開発より、生態系へのインパクトが大きいことを肌で感じます。CO2濃度はもはや危険な領域に踏み込んでいる気がしてならず、大型車を不必要に乗り回す行為は、少なくとも高等教育を受けた人間がやるべきこととは到底思えないのです。(2008/08/05)

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いただいたコメント

こういう種類の大型車をアピールすべしという考えには、全面的に反対です。確かにクルマとしての価値は高いと思いますが、環境への負荷を考えると空恐ろしい気がします。私自身、2年くらい前までランクルが欲しいと思っていました。しかし、一昨年あたりから、このようなCO2排出量の多いクルマを乗り回すということに、強い違和感を覚えるようになりました。自然観察が趣味なので、植物や小さな生物の生息数や生息範囲が、年々変化していることに気がつきます。大規模な土地開発より、生態系へのインパクトが大きいことを肌で感じます。CO2濃度はもはや危険な領域に踏み込んでいる気がしてならず、大型車を不必要に乗り回す行為は、少なくとも高等教育を受けた人間がやるべきこととは到底思えないのです。(2008/08/05)

陸の巡洋艦として高速道路をぶっ飛ばすランクル、多かったですねー(ガソリン高で過去形やも知れず)。北海道の住民ですが、断言します、要りません。1日2日の吹雪で動じる方が悪いんです。まともにバックも出来ないこの手の車に乗る輩の多いことまぁ、生活四駆で何が不足なんでしょうかね?(2008/08/04)

10・15モード15km/l以下、ハイブリッドなら25km/l以下の車は買わないようにしましょう。ガソリンをばら撒いて走っているようなもの、すなわちCO2を大量に吐き出して走っているようなものだから。生活や仕事でどうしても必要な人は仕方ないですが、都会に住んでる人には重厚長大で空気を汚し道路をいためる車は不要です。トヨタならこのクラスの車を1.5トン程度の重量で作る技術を持っているでしょう。それにハイブリッドを組み合わせれば25km/lも可能だと思います。それで1000万円を超えてもガソリンに金を使うよりはまだましというものです。重さは悪です。(2008/03/03)

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