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謎の人気サービス「プーペガール」とは?

ファッション着せ替えは、もうひとつの自画像

  • 須田 伸(スダシン)

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2008年2月26日(火)

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 自社のサービスであっても「なんで、そんなに人気があるのかなぁ」と思うものも中にはあります。プーペガールもそんなサービスのひとつです。

 まあ、ユーザーの98%が女性というサービスですから、私が直感的に理解できないのも無理はないといえば無理はないのですが、「はまってます」「夢中です」といった声だけでなく、1日あたり1ユーザー平均200ページビューという、データ的にも非常に「回遊性」が高いことが実証されており、今回はこの連載で皆様に報告する形で、自分なりにこのサービスの人気の秘密を理解したいと考えております。

モノを通じて自分語り

 プーペガールというサービスを一言で説明すると「ファッションに特化した登録制SNS」ということになります。「プーペ」というサービス名はフランス語の「人形」を指す言葉から来ていて、このネット上の分身にさまざまな洋服を着せ替えて楽しむサービスです。

 さっそく自分でも登録してつくってみました。私は「がちゃぴん」というニックネームの既存ユーザーに誘ってもらって、「シンコ☆」というニックネームで始めましたが、招待なしでも自分でプーペガールのトップページから登録してサービスを利用することも可能です。

 サービス登録後、まず、自分が実際に持っている洋服や小物の写真を撮影して投稿することで、自分のプーペ(人形)を着飾ることのできる「アイテム」と、「リボン」という通貨を入手することができます。自分の持ち物をせっせと、写真撮影して投稿すれば、いろんなアイテムがもらえて、さらに通貨も増えていくという仕組みです。(参考写真1&2

【参考写真1:「シンコ☆」

プーペガール 「シンコ☆」

【参考写真2:「がちゃぴん」さん】

プーペガール 「がちゃぴん」

 私のプーペ「シンコ☆」のシンプルな着こなしと「がちゃぴん」さんの着こなしの違いは、センスの違いもあるとはいえ、持っているアイテムの数がまったく違うことも大きな理由です。

 自分が持っているファッションの写真を投稿することでアイテムやリボンがもらえるから、ユーザーは写真を投稿するわけですが、これは参加している女性に「私はこんな素敵なものを持っているのよ」と自分の持ち物を自慢できる、格好の「免罪符」になっているようです。やはり女性には自分の洋服やアクセサリーを自慢したい気持ちが少なからずあるはず。あからさまにブログで自分の持ち物を披露するのも、ちょっと気が引けてしまう、という人でも「プーペに着せ替えるアイテムやリボンをゲットするためだからね」と遠慮なく自分の持ち物を並べることができるわけです。

 以前にもこの連載で、「モノが溢れている現代における消費は、多かれ少なかれ自分語りという側面を持つ」と書いたことがありますが、プーペガールに参加している女性たちの投稿写真を眺めていると彼女たちの姿かたち、どんなモノをカワイイと感じて、どんな暮らしを志向しているのかがなんとなく伝わってきます。(参考写真3

【参考写真3:「がちゃぴんさんのクローゼット」】

プーペガール 「がちゃぴんさんのクローゼット」

 このようにプーペガールは、人形の着せ替えという楽しみの前に「実際に所有している自分のモノ語りを存分にできる」という喜びを女性たちに提供しているように思えます。

自慢したいのは「センス」です

 もちろん、自分の分身人形の着せ替えの喜びも女性たちがプーペにはまる大きな理由です。写真を投稿した際に入手したアイテムが気に入らなければ、マーケットで他の参加者に「販売」することができます。ただし、プーペの世界で流通している通貨「リボン」は、少なくとも現時点では実際のお金との換金性はありません。

 ですから販売によって稼ぐことができるのは、この仮想空間の中だけの通貨「リボン」なわけですが、このリボンを使って、他の参加者が「着せ替えフリマ」と呼ばれるマーケットに出品しているアイテムや、「キャサリンショップ」と呼ばれるオフィシャルショップで販売している洋服や小物を値段として設定されただけの「リボン」を支払うことで購入することができます。

 分身であるプーペは、髪型や顔立ちを自分に似せることもできれば、自分の理想を投影することもできますし、何といってもダイエットのような努力なしでも洋服の似合うスタイルのいい体型をしており、その日の気分にあわせて着せ替えてみたり、新たなアイテムを購入して着せてみたり、かなりの時間をプーペに「はまった」利用者の方々は費やしているようです。

 プーペガールはファッションや着せ替えを通じで、ユーザー同士がコミュニケーションをとりあう、いわゆるコミュニティ型のサービスです。しかし、mixiのように「マイミクが何人いる!」といったつながりを持っているユーザーの数はあまり重要ではないように見えます。友だちの数よりも「着こなしの素敵さ」が、大切なのです。

 他の人の着こなしをチェックするユーザーの行動特性にあわせて、ユーザー同士がファッションセンスを評価したランキングを表示する機能も用意されています。2007年2月28日にサービスを開始してもうすぐ1年ですが、広告プロモーションをいっさいしないクチコミだけで広がって、会員数は現在約8万人です。さらに女性の「自分語り」の思いに乗ってまだまだユーザー数は増えそうな勢いです。

 では、「プーペボーイ」は、果たしてあり得るでしょうか?自分でプーペガールを使ってみての正直な感想は、難しいと思います。

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