2月18日の日経新聞に掲載された、「ガソリン税の暫定税率をどうするべきか」の世論調査の結果を見ると、政府・与党案の「暫定税率分の上乗せを続け、道路整備に使う」に賛成したのは、民主支持者で4%、自民支持者でも16%にとどまっている。
さすがに市民も、道路族、土建族の「地方」と「格差」をキーワードにしたキャンペーンに騙されないようになってきたことの表れだろう。別のことに使ってくれた方が恩恵を受けられると思っているのかもしれないし、ガソリン値下げの方がまだマシだと感じているのかもしれない。
いずれにせよ、道路が中心にあるかのような間違った行政は、すぐ直さなければならない(関連記事「道路予算は地方を救わない」)。そうしなければ、自民党は選挙で大敗し、道路族議員とともに沈没しかねないだろう。
道路財源をめぐっては、巨大な土建ムラが存在することを国民のほとんどが知っていることも大きい。国土交通省から県や市の土木部、大小の土木建設業者、そして、ここから資金と票を得ている道路族議員は政官業癒着していて、さらに大学の土木工学科もこのムラ社会に組み込まれている。
見識の高いはずの教授や元教授が、国交省の役人のような発言をすることも珍しくない。この間違った仕組みはもう隠すことができないようだ。
今やるべきことは、3〜5年計画の一般財源化への道筋を作ること。まず来年度は、道路特定財源の暫定税率分の半額に当たる1兆3000億円を一般財源化し、未来の日本の設計のために投資せよと強く言いたい。
ところが難しいのは、新しい将来へのプロジェクトを設計する能力、新しい制度設計をする能力が低すぎることだ(関連記事「古いままの設計図で日本を経営できるのか」)。それができる人材が、霞が関にもシンクタンクにも大学にもいないのだ。
郵政民営化プロジェクトを推進した優秀な官僚が、霞が関から去った
2004年10月から3カ月間、内閣府に郵政民営化情報システム検討会というのが設けられた。その年の9月に郵政民営化が決定されたのだが、「郵政民営化の基本方針」の中に、こんなただし書きがあった。“情報システムの運用に問題がない限り”というのだ。このただし書きを年内に外さない限り、郵政民営化は進められなくなる。
竹中平蔵経済財政・郵政民営化担当相にシステム検討会のメンバーとして呼び集められたのは、加藤寛座長と5人の専門家だった。情報システムの専門家や会計の専門家やプログラミングの専門家だったが、私も加わっていた。情報システムというよりプロジェクトマネジメントの専門家ということで呼ばれたのだ。
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