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デザインに欠かせない言葉の力

  • 河岡 徳彦

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2008年3月13日(木)

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 企業や学校などのブランド構築には、一言で表した「理念」が非常に重要です。何かを伝えようという時に、一番大切なことを「一言で表す」のは極めて大きな効果があります。ワンフレーズで表現されたコンセプトは志を的確に伝え、大勢の人の心を打ち、共感させることができます。

 自動車デザインの世界においてもそれは同様です。そのデザインで一体何を伝えたいのか、何を表現しようとしているのか。デザインの本質はコンセプトそのものにあり、それは、ずばり一言で言い表せるものでなければなりません。

場の雰囲気を一変させた本田宗一郎氏の一言

 ホンダのカリスマ創業者、本田宗一郎氏は、よく「一言で言うと何だ?」と口にしていたそうです。商品開発においても技術開発においても、周囲の人間に、「ありたい姿」を一言に置き換えて言わせるのが彼の流儀でした。ホンダの社員たちは、自ら体験して導き出した考えを簡潔に言えないと、本田氏に対して質問もさせてもらえなかったそうです。ホンダには今もその伝統が根づいていると聞きます。だからこそユニークな商品を生み出し続けることができるのでしょう。

 私にとって印象的な本田氏の「一言」に、次のようなものがあります。ホンダが米国オハイオ州に工場を建設することになった時、「なぜオハイオに進出するのか?」と地元のジャーナリストが本田氏に質問しました。その時、周りにいたホンダの関係者がみんな青くなったそうです。答え方次第では、貿易摩擦問題や人種問題、組合問題など、デリケートで複雑な質問が続出すると思われたからでした。

 そんな心配をよそに、本田氏は一言、「神様のお導きです」と答えました。その後、質問は皆無だったとのこと。オハイオ州には敬虔なクリスチャンが多いことを知っていたのかもしれませんが、「さすが」の一言です。

「感性デザイン」を言葉で表現

 私が勤めたメーカーのデザインコンセプトを紹介しましょう。マツダのデザインコンセプトは、よく知られるようになった「Zoom-Zoom」です。子供が発する「ブーブー」という擬音語からきている言葉で、走る楽しさを追求しようというものです。

 マツダのデザインの大きな特徴は、感性に訴えることを非常に大切にしている点です。その路線が本格的に軌道に乗ったのは、1980年代。「ときめきのデザイン」というコンセプトが打ち立てられた時でした。当時の山本健一社長(昨年末に日本自動車殿堂入りを果たしました)が目指した「感性に訴えるデザイン」は、まさにマツダ車のあるべき姿でした。

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