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全員教育、全員成長による再生

社長教育から幼稚園教育まで再設計の必要あり

  • 宮田 秀明

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2008年3月28日(金)

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 フランスでは、社員の教育のために給与の0.8%相当程度を用意することを企業に義務づけている。こうしてプールされた資金を企業は年度内に消化しなければ、政府に没収されてしまう。すべての社員は常に再教育される機会と権利を持っているわけだ。この制度によって、社会人にはMBA(経営学修士)やMOT(技術経営)に限らず、いろいろな資格取得、スキルアップなど様々な再教育のチャンスが与えられる。

 個々の企業にとっては、この制度はいいことばかりではないかもしれない。新たに成長した人材が新天地を求めて転職していく可能性もあるからだ。しかし、国全体としてのメリットは明確である。すべての国民に成長の機会を与え、人が成長することによって、国が成長するのだ。

社員が成長して初めて、企業が成長する

 人は変化という試練、挑戦という試練によって成長する。そのためには人材流動性は極めて大切なことだ。個々の企業に社員の成長のための教育を義務づけ、人材流動性を確保しようとするフランスの仕組みは見習うべきものだろう。日本でも、中途採用に熱心な企業や通年採用制を採用している企業に優良企業が多いように思う。

 社員が成長して初めて、企業が成長する。社員は成長していないのに、企業が成長することはない。国際競争力を喪失しつつある企業や産業では、必ず人材力の劣化がある。重厚長大産業の中にはその流れが止まらない産業がある。今、危ないのがエレクトロニクス産業だ。若者の人気が減退している。

 大学でも人事は大切な仕事だ。現在も2週間に1回は人事の会議があり、私たち教員は日夜、人材発掘と採用にエネルギーを使っている。少し前には30歳のある人材を2年がかりで説得して助手に採用した。民間経験のある優秀な人材に大学に戻ってもらい、研究教育の世界で活躍してほしいのだが、なかなかそんな人材にめぐり会えない。

 国際競争力が減退していっているある産業分野には、そんな可能性のある人材は一人もいないと言ってもいいくらいだ。人を成長させないで、同時に企業も産業も衰えていっているわけだから当然のことではある。

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