世界のPOSデータを集計するGfKグループのデータから世界のテレビ市場について分析する。欧州、米国、日本、中国の4地域で、2007年8月のテレビ全体の販売台数に占める薄型比率を見ると、日本が94%で最も高い。CRTテレビは市場からほとんど閉め出されたと言ってよい。逆に、最も低いのは中国で約40%。
中国のデジカメ販売は、米国や欧州に比べて平均販売価格が高いが、テレビの店頭販売ではまだ安いCRTテレビが中心だ。中国市場は、デジカメは欧米に比べて高級志向だが、テレビは安い製品が売れる。これはデジカメは所得の高い富裕層が購入しているのに対して、テレビは生活必需品で幅広い層が購入しているためだ。
中国の薄型化は緩やかに普及
中国の薄型比率の上昇ペースは、2006年1月から2007年8月までの約1年8カ月で20ポイントしか上がっていない。日米欧は同じ時期に30〜40ポイント上昇した。そして、中国の今後の普及ペースにも期待できそうにない。
「中国は富裕層と低所得者層の間の所得格差が大きい。今のところ富裕層が薄型テレビを購入しており、低所得者層はCRTテレビを購入している。薄型テレビの販売は、薄型テレビから薄型テレビへの買い替え需要、すなわちすでに薄型テレビを購入した層が改めて安くなった大型テレビを購入しているにすぎない。国民全体が購入に走るのはまだ先の話だ」(ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン アナリスト 平岡 卓朗氏)。
そのため、中国の2008年の販売台数に占める薄型テレビ比率は、楽観的に見ても50%程度と同氏は見る。日米欧は80%以上と既に飽和状態に入った。中国など発展途上国が薄型テレビ需要を押し上げなければ、今後の薄型テレビ市場は頭打ちになる。これまで続いた高い成長率で伸びてきた薄型テレビだが、2008年以降は少し踊り場を向かえそうだ。
デジカメ同様、最も安い市場は米国
世界全体で、テレビの販売価格は大幅に下落した。GfKグループのデータによると、欧州、米国、日本、中国の4地域で、テレビの販売価格は液晶パネルやPDP、画面サイズに関わりなくすべての製品が値下がりしている。特に米国市場の下落が激しく、33〜39型はPDPテレビも液晶テレビも2007年8月時点で、平均販売価格が1000米ドルを下回った。4地域の中では最も安い。
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