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サミットに不安残したG20

「セクター別」に途上国が反発

  • 山根小雪・吉岡 陽

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2008年4月9日(水)

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 3月中旬、温暖化ガスの主要排出国20カ国の環境・エネルギー担当大臣が集い、温暖化対策について協議するG20が開かれた。日本が提案した「セクター別アプローチ」に途上国が反発、7月のサミットに暗雲が漂う。

 「バリの合意が踏まえられていないのでは」「主要排出国という枠組みに合意した覚えはない」。3月15日午後3時、G20が開かれた幕張メッセ(千葉市)の国際会議場は、発展途上国の代表が次々と声を上げ、一時騒然となった。

 30分以上にわたって議論が中断したこの“騒動”の原因は、午前中の温暖化防止技術についての会議の締めくくりに甘利明経済産業大臣が読み上げた議長総括にあった。

 会議に同席したWWF(世界自然保護基金)ジャパンの鮎川ゆりか気候変動特別顧問は、「手厚く議論した再生可能エネルギーにはわずかしか触れず、ほとんど俎上(そじょう)に載らなかったセクター別アプローチについて、『有用だと述べる意見が多かった』とまとめた。さらに、『積み上げ式の目標設定にも理解が得られた』と発言したためだ」と説明する。

あいまいな定義に混乱

 セクター別アプローチとは、各産業分野ごとに省エネ技術の普及率などを調査し、最も効率が良いとされる技術を導入した場合の温暖化ガス削減量を算出する手法だ。「セクターごとに具体的な対策を明らかにして進めるため、確実に排出削減できる」(東京大学先端科学技術研究センターの澤昭裕教授)。この点が評価され、昨年12月のCOP13(第13回国連気候変動枠組み条約締約国会議)で採択された「バリ行動計画」もセクター別アプローチに言及している。

 1月のダボス会議( 世界経済フォーラムの年次総会)で福田首相は、10~20年後に世界の温暖化ガスの排出量を減少に向かわせ、2050年には半減させる方策の検討を国連に
要請すると述べた。そして、京都議定書の第1約束期間が終わる2013年以降は、「主要排出国」とともに「国別総量目標」を掲げて排出削減に取り組むとし、この目標を設定する際には、セクター別アプローチを用いることを打ち出した。

 ダボス会議まで日本は、エネルギー効率の改善にこだわり、国別総量目標には言及してこなかった。そのため、首相発言は一定の評価を得た。そして迎えたG20で日本は、この首相発言を踏襲した提案をした。

 G20は2005年の英国・グレンイーグルスサミットで、当時のブレア首相が温暖化対策は米国や途上国も巻き込んで議論すべきだと主張して立ち上げた会合だ。これまでに3回開催しており、最終回となる今回は7月の主要国首脳会議(洞爺湖サミット)に向けて、G20の方針を固める計画だった。だが、日本がセクター別アプローチを強く推したことで、固まるどころか紛糾してしまった。

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