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新スプライトはハジケルか!?

コカ・コーラ流、消費者との絆の作り方(1)

2008年5月26日(月)

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 「これは絶対に有名になる」と確信に近い予感めいたものを感じた時、筆者は興奮を覚え、人に伝えたくなる。初めて携帯ゲーム機の「ニンテンドーDS」に触れて犬のお世話をした時も、初めて“近未来テクノポップユニット”の「Perfume」の音楽を聴きダンスを見た時もそうだった。まあ、それは凡人の特徴でもある。

 「ハジケル・ジャクソン」君は、今後数週間以内に若者のあいだの話題をさらうことになるだろう。いや、もう一部では赤く燃えた礫のようにくすぶっており、発火直前と言ってもよい。最初に彼を知った映像はあまりに刺激的で、よもやそれが国内有数の広告費を投じる日本コカ・コーラのキャンペーンだとは思わなかった。

 初めて「ハジケル・ジャクソン」君を見たのは5月中旬。きっかけは、広告業界に勤める友人からのメール。「こいつ、すげ(笑)」という短文に添えてあったのは、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」のアドレス。奇妙な着ぐるみに包まれた彼は、高さ5mはあろう歩道橋の上から傘をパラシュート代わりに飛び降り、うずくまる。

 普通はケガをする高さだ。数秒の沈黙の後、即座に立ち上がり、ダッシュでカメラに向かってくる。唖然と、しかしニヤリと見ていると、「危険なので人は絶対にマネしないで下さい ハジケル・ジャクソン shigekiii.jp」という文字で映像は締めくくられた。ちなみに5月13日に投稿されたこの映像、再生回数は5月23日時点で37万件を超えている。

「手法は古いが、よくコカ・コーラが許可したなぁ」

 最後に書かれたアドレスの先へ向かうと、宇宙人のような風体をした緑色と黄色の奇妙な着ぐるみが交番に突入したり、屋外の階段をスノーボードで滑り降りたりと、とにかく刺激的な動画が並んでいる。そして、「5月26日から歩いて日本縦断をします」というメッセージとともに、縦断開始までのカウントダウン。サイトの一番下には、ひっそりとコカ・コーラのロゴがあった。

 ここまで来て、口コミを利用した「バズ」や「バイラル」と呼ばれるプロモーションであること、情報を小出しにしてじらす「ティザー」と呼ばれるプロモーションであることを認識する。両方とも、インターネット広告における定番の広告手法として定着しており、さほど目新しいものではない。

 ただ、テレビを始めとする4大マスメディアに加え、屋外広告、交通広告、そしてネット広告をバランス良く使いこなし、比較的ストレートな広告表現を展開して来た日本コカ・コーラとしては、いささか異例の取り組みだ。国内最大手の広告代理店、電通でネット広告の最前線に立つ、あるプランナーも「手法は古いが、よくコカ・コーラが許可したなぁ、という印象」と言う。

 俄然、ハジケル・ジャクソンのキャンペーンに興味を持ち日本コカ・コーラの担当広報に問い合わせると、「5月26日にスプライトのリニューアルのリリースを出します。そこで、ハジケル・ジャクソンについてもある程度触れる予定です。でも、こういった類のキャンペーンなので詳細は…」と口を濁す。であればと、こちらもゲリラ的に取材を展開することにした。

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「新スプライトはハジケルか!?」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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