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「見える化」はもっと経営に利用できる

すべてが見えることが、科学的論理的な経営の基本

  • 宮田 秀明

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2008年6月6日(金)

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 見ることは簡単だが、見て理解することは意外と難しいことのようだ。

 工学部に進学してきた3年生に飛行機の翼の断面形つまり翼型を書かせると、大甘に採点しても合格点を付けられるのは30%くらいだ。飛行機に乗ったことのない学生はほとんどいない。翼近くの席に座って外を見たことがあるかもしれないし、搭乗ゲートの近くから駐機している飛行機を見ることもあったはずだ。しかし、70%の学生は見ても憶えていないし、理解していない。

 正確に観察して正確に理解することはやさしそうで実は難しいことなのだ。だから設計の教育では対象物をスケッチしたり図面化する訓練が大切だ。

 このことは経営についても言えるだろう。よほど小さな企業でなければ、企業経営のすべてを見ることは難しい。だから見えていない状態のまま経営している例も少なくないようだ。経営のすべてを見える化し、理解することが、全体最適を目指した科学的論理的な経営の基本になるので、このままではいけない。

いかにして社長室で科学的論理的な経営をするか

 ピーター・ドラッカーさんの言うように、現状のIT(情報技術)はようやく上下水道が整備された程度のレベルで、これからもっと大きく発展していくだろうと思う。上下水道のレベルから上げるための第一歩は、情報を統合して見える化することだと思う。これは簡単そうで、実は奥が深そうだ。

 製造業なら、生産のデータと販売のデータをそれぞれデータベース化し、独立した形で見える化しても、経営に役立つことは多くない。生産と販売、さらに在庫や輸送も含めてすべてのデータをまとめてから、いろいろな見える化の工夫をすると経営支援ツールができる。「去り行く学生に感じた才気」(4月4日掲載)で書いた国際企業システムの研究は、これがテーマだった。

 スーパーでは惣菜の生産と販売が同時に同じ店内で行われている。もしPOS(販売時点情報管理)レジで集めた販売情報が製造(調理)と陳列の現場にフィードバックされて、販売予測しながら製造されるシステムができれば、夜7時からの値引き販売や廃棄を最小限にできるだろう。生産現場で販売結果と販売予測を見える化すればよいのだ。

 生産から販売までのデータを統合し、見える化することによって経営が改善されるのは、世界を舞台とする製造業からスーパーまで共通することだ。時差の問題は残るが、国際間もスーパーの店内も、情報伝達スピードは同じだ。

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