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私の眼はゴマかされません、年齢はお見通し!

街中の看板が自らの視聴率を計り始める時(1)

2008年7月28日(月)

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 使い古された表現で恐縮なのですが、ここ20年ほどのIT(情報技術)インフラの発達は目覚ましく、世の中には情報が氾濫しています。氾濫している情報の多くの割合が広告情報。これを買ってくださいという商売をしたい人が、自腹を切って配信している情報です。テレビやパソコンだけでなく、リアルの場面でも、チラシや看板、雑誌類などの印刷物は広告で溢れ返っています。

 広告の裏にはスポンサーがいて、「視聴率」に最も関心を持つ人はそのスポンサーです。画面の制作者たちは視聴率を上げるために大変なリソースをつぎ込んで視聴者を惹きつけるコンテンツ作りにしのぎを削っています。一方で紙面や画面を見る側としては、広告情報はじゃまなのでスキップしたいという気持ちもあります。テレビ番組の録画再生の際にCM部分をカットする機能などはその象徴でしょう。

NECソフトの性別・年齢層自動推定システム「Field Analyst」と、開発マネージャー金子賢一さん(写真:小久保 松直 以下同)

NECソフトの性別・年齢層自動推定システム「Field Analyst」と、開発マネージャー金子賢一さん(写真:小久保 松直 以下同)

 そんな嫌われ者?の広告情報だけを常時流し続ける媒体があります。「デジサイ」と呼ばれるディスプレーです。ビルの壁面に架かっている巨大なLED(発光ダイオード)モニターから、駅の改札やショッピングセンターの案内用などに設置されるプラズマ、電車内やオフィスの来客待ち合いスペースなどに用いられる液晶などが総じてデジサイと呼ばれるもので、デジタルサイネージ(Digital Signage)の略称です。街頭での「プチ暇」を狙って、至る所で歩行者の視線争奪戦を繰り広げています。

 欧州や北米ではハードだけでも1500億円を超える大きな市場に成長していますが、日本ではここ数年でようやく立ち上がり始めた萌芽の段階で、今後大きく伸びることが期待される分野です。薄型モニターの大幅な価格低下に加えて、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)や電気泳動タイプなど超薄型の次世代技術が、電子ポスターという新しいカテゴリーを開拓すると期待されており、街頭の広告、看板、案内板、標識などの分野に、さらなるIT化の波が押し寄せようとしています。

 このようなどちらかというとシーズ技術側の理屈で、つまり薄くて大型の表示装置がお手頃な価格で手に入るようになってきたという事情から、なんとなく広まりつつある。というのが直近のデジサイ市場でした。

カメラで人の属性を分析し、その人に合った広告を届ける世界初のシステム

 ただ、皆さんもお気づきのようにこれまでのコンテンツは、のんべんだらりと繰り返す動画を垂れ流して、なんとなく枠を埋めているというのが実情です。広告の効果がテレビやウェブのように視聴率とかクリック数というような数値で評価しにくいのも、そのようなゆるい状況が許されている理由の1つかもしれません。

 そのようなデジサイ業界に、大きな質的変化を生じさせる技術革新が訪れようとしています。今回はその「一の矢」となる新製品を放った、NECソフトの性別・年齢層自動推定システム「Field Analyst」の開発マネージャー、金子賢一さんにお話を伺いました。

コメント6件コメント/レビュー

川口さんがよく述べられているハイテクとサブカルの融合について、素晴らしい事例だと思いました。広告効果を上げるためという商業的視点で技術を開拓することも王道ではあるでしょうけれど、分析される側の路上の風景がつまらないものであるとすると、あまり大きな収穫も得られず、結局技術まで先細りにあることでしょう。その意味ではギャルなどの闊歩する日本の風景はダイナミズムにあふれ、先進的であることがとても大事です。日本の2プラトンとはまさに言い得て妙です。(2008/07/29)

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「私の眼はゴマかされません、年齢はお見通し!」の著者

川口 盛之助

川口 盛之助(かわぐち・もりのすけ)

盛之助 代表取締役社長

戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンにてアソシエート・ディレクターを務めたのちに株式会社盛之助を設立。研究開発戦略や商品開発戦略などのコンサルティングを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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川口さんがよく述べられているハイテクとサブカルの融合について、素晴らしい事例だと思いました。広告効果を上げるためという商業的視点で技術を開拓することも王道ではあるでしょうけれど、分析される側の路上の風景がつまらないものであるとすると、あまり大きな収穫も得られず、結局技術まで先細りにあることでしょう。その意味ではギャルなどの闊歩する日本の風景はダイナミズムにあふれ、先進的であることがとても大事です。日本の2プラトンとはまさに言い得て妙です。(2008/07/29)

海外に行って感じることは、日本女子のおしゃれセンスの良さです。イノベーション!という感じではなく、組み合わせ、コーディネートのセンスだと思います。豊かになり、ものがあふれる社会となって、個人個人が個性を発揮しようと多様な組み合わせを提案する時代に、このようなファッション分析エンジンが生まれるというのは、時代の要請と感じました。ストリート系の先端を走る日本からこのような技術が磨かれるというストーりーはうなずけます。(2008/07/28)

配信する広告情報が視聴者側からのレスポンスを高速に反映するというモデルは今後とても重要になるでしょう。NGNなどのインフラが進んでくると、旧態然とした広告業やマスメディアの業態もいよいよ自己変革せざるを得なくなるでしょう。技術がきっかけとなって変革の引き金となるという可能性を感じました。(2008/07/28)

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川野 幸夫 ヤオコー会長