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「新卒は東大ばかり」、喜べぬワケ

理系離れがもたらす波紋

  • クロサカ タツヤ

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2008年7月31日(木)

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情報工学志願者は、100人に1人

 ITとは情報を処理・伝達する技術である。これを学問とするのが情報工学。ITの重要性が叫ばれているのだから、情報工学の人気も高まっているはず。と思いきや…。文部科学省の学校基本調査によると、2007年度は4749人。5年前は4570人だから、ほぼ変わらない。工学部離れがモノ作りの技術力を弱体化させると話題になるが、IT人材が不足している事実も見逃してはならない。

 私には、ぜひ会ってみたい人がいる。それは「人事や採用の問題で悩んだことがない」と即答できる方だ。

 人材は、誰にとっても悩ましい問題である。日頃は“流しのコンサルタント”を自称して企業のあらゆる相談に乗っている私でさえも、大型プロジェクトなどが人材難に陥っている様子を目の当たりにすると、口数が減る。

 人材の問題を軽視できない最大の理由は、改めて言うまでもなく、人間が仕事の原点だからである。アサインされた人がその業務に馴染むか否かで、品質は大きく左右される。こうした特性をリスクとしてとらえ、できる限りヘッジしようとしたのが、近代社会の工業化の一側面である。機械化や業務の定型化によって人間が業務に関与する余地を減らせば、それだけリスクを管理しやすくなるということだ。

 それでも、やはり人材の質が仕事につきまとう。どんなに業務が定型化されても、最後にその部分を制御し、またその結果の責任を取るのは人間なのだから。それにそもそも定型化が困難な業務もある。例えば、私が携わっている事業開発や資本政策などは、「これから作る」というものがほとんどで、いわば不定型業務である。

 実は不定型業務の一種に、イノベーションも含むことができる。「新しい仕組みで社会的価値を生み出すこと」は、まだ存在しないものを作る行為にほかならないからだ。

 日本で「イノベーションの不足」が指摘されて久しい。定型化で管理ができない以上、イノベーションの成否を決するのは人間であり、逆に人材の質がボトルネックになればイノベーションは起きない、ということになる。

イノベーションの原動力が足りない?

 こんな問題意識が的を得ていると思えるエピソードを、最近、知人からこっそり聞いた。某ネットサービス大手のA社。世界的に活動するA社は、日本を重要なサービス・研究開発拠点の一つとして位置づけており、A社で働く知人によると「新卒・中途を問わず積極的に採用を進めている」そうだ。確かにさまざまな広告媒体に登場しており、その本気度がうかがえる。

 一方で、「なかなか期待する人材を採用できない」というA社の悩みも耳に入っていた。そこで雑談ついでに今春・来春あたりの採用の状況を知人に聞いてみたところ、驚かされた。新卒採用については、そのほとんどが東京大学の情報科学や計算機工学といった情報工学方面の出身者ばかりになってしまったという。

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