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新しい経営に必要なのは新しい図を描くこと

迅速かつ正しい判断を促す図の描き方を追求せよ

  • 宮田 秀明

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2008年8月29日(金)

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 2004年に国立大学が法人化する1年前に予期せぬ仕事が舞い込んだ。工学部長のO先生が、相談があるからちょっと来てくれと言う。法人化する前に大学の知的財産や産学連携の仕組みを整備しておく必要があり、その仕事のうち工学部担当部分を引き受けてくれないかというのだ。

 法人化に備えて行わなければならないことは結構多岐にわたる。国立大学の時代は、例えば、もし事故が起きて学生がケガをした場合、教員は国家賠償責任法によって国に守ってもらえていたが、それもなくなる。当たり前のことではあるが、経営者と直接の担当者が責任を負うことになる。

 法人化前の知的財産の管理も産学連携のやり方も結構いいかげんだった。例えば特許に関しては発明委員会という組織が置かれ、職務上得られた特許は国有特許にすることになっていたが、形骸化していると言ってもよかった。インセンティブも非常識なくらい低かった。

 法人化を1年後に控えて、これらの制度を整備する作業を立ち上げねばならなかった。「知的財産」「利益相反」「産学連携」の3つの全学的なワーキンググループによって、それぞれのポリシーやルールを全学部全研究所の合意を得て整備するのがミッションである。法学部と経済学部と工学部からそれぞれのグループの座長を出すことになっていた。

企業経営の状況を分かりやすく「見える化」する

 工学部に割り当てられたのはなぜか「知的財産」である。そして私に白羽の矢が立ったのだ。それまで20件ぐらいの特許を出したりしていたが、私はこの分野のことは詳しくないので、適任者ではないと思った。しかし、どうも私に期待されているのは全学を説得してまとめることだった。つまりマネジメント力に期待されたわけだ。アメリカズカップやシステム創成学科のプロジェクトで成果を上げたことは少なからず知られていた。

 大学の知的財産は大変重要なテーマだ。教育と知的財産の創造が大学の2大使命と言ってもいい。大学で創造された知的財産を機関帰属させ、国際標準の管理の仕組みを作り、実際に実行させるのが私に課せられたミッションだった。

 一部の学部からの反対意見が出たり、大学の限定的で不十分な経営資源の範囲内で実行できるようにするための工夫が必要だったりと、難問が続出した。2週間に1回開く会議では激論が飛び交うこともあった。

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