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FM東京などが想定する2011年以降のマルチメディア放送の姿

  • 田中 正晴

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2008年9月2日(火)

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 地上アナログ放送の終了後に空くVHF帯の周波数を利用したマルチメディア放送の実現に向けて、エフエム東京(FM東京)の関係者が想定している事業像の一端を明らかにした。

 対象は、VHF帯ローバンドの18MHz幅(テレビ放送の第1~第3チャンネル)を利用した地方ブロック向け放送である。「ラジオ放送をデジタル化するだけでは、全国にインフラを整備する費用を回収するビジネスモデルが成立しないのではないか」という危機感に基づいて、総務省の「携帯端末向けマルチメディア放送サービス等の在り方に関する懇談会」の報告書との整合性を取りながら準備を進めているようだ。

 まずは、全国を6あるいは7程度のブロックに分割するとともに、18MHz幅を3つに分割し6MHz幅を利用して各ブロックでサービス提供することを想定する。VHF帯ハイバンドを利用した全国向け放送もほぼ同時期に始まる。全国規模でインフラを用意する条件は同じと仮定すると投資額はほぼ同じであり、帯域幅が狭いと「ビット単価」で競争上きわめて不利になる。このため、最低でも6MHz幅は確保したい意向である。

 もう1つの問題は、全国を複数ブロックに分割した場合に、関東や近畿などを除く地方において送信設備への投資を回収できるのかという点である。「周波数利用の整合性をとる」、「自動車向けデータ放送に向けてサービスレベルを合わせる」といった技術的な問題に加えて、ブロックごとに地域の経済規模に合わせた帯域利用料の設定などの「ブロック間格差の再配分」が必要になると考えている。こうしたことを可能にするためには、全ブロックの綿密な連携が必要で、1社のハード事業者(資本金数百億円規模)が各ブロックの免許を取得することを想定する。

 ソフトについては、デジタルラジオ放送を一つのアイテムと位置付ける。ソフト事業者がハード事業者に帯域利用料を払い、サービスの編成を行う。多チャンネル音声放送のほかに、動画や有料ダウンロード(書籍やゲーム、音楽、動画など)、5.1chサラウンド、地図や交通情報など車載機向けデータ配信など、放送波を使った新たなビジネスに積極的に取り組むことが、デジタルラジオの立ち上げに重要と考えているようだ。

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