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福田首相のリーダーシップと米大統領選

日本に今必要なのは、正しく「変化」させること

  • 宮田 秀明

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2008年9月5日(金)

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 福田康夫首相の突然の退陣には全国民がびっくりしたというより、あきれているだろう。昨年の安倍晋三首相の時と時期もパターンも似ているので、またかと冷めた目で見た方も多かっただろう。一般に、責任あるリーダーには、なりたい人ではなく、なるべき人がなるべきだ。1年前の時点で福田さんはなりたい人ではなかった。人格的には優れていたのかもしれないが、結局、リーダーとしての能力がなさすぎた。

 一番はっきりとしたのは、今の日本の政治家の中にはリーダーがいないということだ。次の首相に誰が選ばれても、あまり変わらないだろうなという雰囲気が蔓延している。みんな2世3世のおぼっちゃまで、国内の様々な現場を理解していないと同時に、世界的な広い視野を持たず、おまけに国を経営する役目なのに、経営とかマネジメントに必要な論理力や構想力、人間力が十分ではないようなのだ。

昔の政治家は顔に力があった

 失礼を承知で言えば、昔の政治家に比べて、まず顔に力が無い。顔は自らが追求する哲学や理想、過去に経験した苦労によって作られると思うのだが、そんな重みが感じられない。
 
 歴史的に見ても、今は日本に変化が求められている時と言ってもいいと思う。中国が毎年年率10%で経済成長し、日本が1%のままだとしたら、10年後には中国は3倍に成長し、日本は今とそう変わらない。今変化しなければ貿易収支が赤字に転落し、経済が収縮し、社会はどんどん暗くなるかもしれない。

 ほとんどの人は、この流れは止められないとあきらめているのではないだろうか。政治家や官僚が、施策を的確に実行してこの悪い流れを止めると信じている人もほとんどいないのではないかと思う。

 今度の総額11.7兆円の総合経済対策についても、これまでと同じ対症療法のようなものでその場限りのものだから、とりあえず少し楽になるかもしれないが、病の進行を止めることはできないだろう。日本全体に大きな外科手術が必要なのに、しばらく薬でゴマかしておこうとしているようなものだ。つまり政治家にも官僚にも外科医の役割が求められているのに、まるでヤブ医者のような役割しか演じられない人ばかりのようだ。

 それ以前に診断能力も欠如している。例えば、中国向けの輸出額が米国向けを超えたのに、米国経済が復調に向かえば「日本経済も並行して元に戻ると確信している」などということを言う方が日本の責任者なのだ。せめてもう少し勉強してほしいのだが。

コメント5件コメント/レビュー

日本の問題は、幕末と明治にかけての人物でいうところの、徳川慶喜、山内容堂、勝海舟のように知力に優れた人はいても、西郷、大久保、のように、あるいは恨まれ、あるいは逆賊とされても、国を変える確固たる意思をもって、他人の運命を巻き込む人々の意思を集約していくようなリーダーの不在にあるんじゃないでしょうか。(例えば小泉さん。あのとき(郵政圧勝)独裁者という批判をおそれなければ、最良のビジョンに基づいてどんなことだってできたんですが、己の持つ力に怖気づいてしまった。)二人とも饒舌ではなかったそうですが、ひとたび口を開けば、無駄がなく雷にうたれたように感銘を受ける言葉を発したといいます。多少大げさに伝えられているだろうけれども、そこには、人の心を打つ、洞察、意思、情熱がこもっていたんだろうと思います。本来、西郷や大久保がもっていたような、人間力の資質をもつ人物というのは集団の中に自然に存在します。要は、そういう資質をもった人間を集団が育て尊重する風土が必要なのですが、戦後、戦争の失敗の原因を特定できず、単純に”民主的でない”と思われる手続きを忌避して、誤った民主主義の観念の下でも、集団の意見をまとめるため、わかりやすいスペックで人を評価するという方法をとってしまいました。そうした環境で形成された社会のために、西郷、大久保のようなリーダーをつくれず、この変化の時代にあって、何も変えられず、昨今の日本の衰退を招いたのではないかと思います。(2008/09/08)

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日本の問題は、幕末と明治にかけての人物でいうところの、徳川慶喜、山内容堂、勝海舟のように知力に優れた人はいても、西郷、大久保、のように、あるいは恨まれ、あるいは逆賊とされても、国を変える確固たる意思をもって、他人の運命を巻き込む人々の意思を集約していくようなリーダーの不在にあるんじゃないでしょうか。(例えば小泉さん。あのとき(郵政圧勝)独裁者という批判をおそれなければ、最良のビジョンに基づいてどんなことだってできたんですが、己の持つ力に怖気づいてしまった。)二人とも饒舌ではなかったそうですが、ひとたび口を開けば、無駄がなく雷にうたれたように感銘を受ける言葉を発したといいます。多少大げさに伝えられているだろうけれども、そこには、人の心を打つ、洞察、意思、情熱がこもっていたんだろうと思います。本来、西郷や大久保がもっていたような、人間力の資質をもつ人物というのは集団の中に自然に存在します。要は、そういう資質をもった人間を集団が育て尊重する風土が必要なのですが、戦後、戦争の失敗の原因を特定できず、単純に”民主的でない”と思われる手続きを忌避して、誤った民主主義の観念の下でも、集団の意見をまとめるため、わかりやすいスペックで人を評価するという方法をとってしまいました。そうした環境で形成された社会のために、西郷、大久保のようなリーダーをつくれず、この変化の時代にあって、何も変えられず、昨今の日本の衰退を招いたのではないかと思います。(2008/09/08)

沖縄特区構想には全面的に賛成。付随して、陸上自衛隊の国土及び森林保全、災害救助隊への改組を実施し、陸上自衛隊の占拠している沖縄以外の全国の土地へ米軍を移転し、沖縄の米軍施設地域を縮小すればよい。大阪府の橋下知事提唱の伊丹飛行場の廃止も米軍基地への移管で沖縄の負担を軽減すればよい。過去に本土決戦を実施せず、将来他国への侵略を意図していないわが国に、なぜ陸上自衛隊が必要なのか。おもえば、原敬首相の暗殺が先の敗戦の遠因だし、今日の政局混迷の遠因は田中角栄の挫折と大平正芳の急死ではなかったかと思う。以後、中曽根氏以外に構想力のあるリーダーはいない、完全なリーダー不在状態である。(2008/09/05)

民間はまだマシで、政治家を含めた公的部門がだめなら日本はアメリカの52番目の州に入れてもらうことを真剣に検討していけばどうでしょうか。「日本解散」で国民が幸せになるなら、それもいいではないですか。(2008/09/05)

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川野 幸夫 ヤオコー会長