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「コミュニケーション・ルネサンス」の波に乗れ
~メディアから生活者への大政奉還

  • 須田 伸

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2008年9月16日(火)

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 先日、赤坂で開催された「次世代広告夜会」というイベントに出かけてきました。世界最大のデジタルマーケティングカンファレンス「ad:tech」が来年、東京で開催されることになり、そのプレイベント的な集いでした。

 ADKインタラクティブの横山隆治社長、博報堂i-ビジネスセンター クリエィティブディレクターの須田和博さん(ぼくの博報堂時代からいろいろお世話になっている同姓の先輩です)、ディーツーコミュニケーションズの藤田明久社長、この3人が「次世代広告とは」というお題でそれぞれプレゼンテーションをするという、豪華な夜会でした。

 お三方の話を聞いていて、いろいろなことを感じ、そして考えました。会の前に投げかけられていた「あなたが考える次世代広告とは何ですか?」という質問にどう答えるか。会場の熱気を含めて、ぼくが辿りついたのは「コミュニケーション・ルネサンス」という言葉でした。今回は、「次世代広告夜会」で感じたことを、深堀りしてみようと思います。

広告人の「リモデル」に必要なことは何か?

 ADKインタラクティブの横山隆治社長のプレゼンテーションのキーワードは「広告業界が次世代シフトを遂げて生き残るには、いくつかの再編集(リモデル)が必要だと考える」というお話でした。詳しくは横山社長ご自身の手でつづられた記事を読んでいただくのが最良と思いますが、今、もっとも必要なのは変化への柔軟な対応力なのだとあらためて感じました。

 ダーウィンの進化論にあるように、生き残るのは、もっとも大きな種でもなければ、もっとも強い種でもありません。もっとも変化に柔軟に対応した種だけが進化して生き続けるのです。

 クリエイティブという側面からこの変化への対応を「全員シロートの時代」という言葉で見事に言い当てていたのが、博報堂i-ビジネスセンター クリエィティブディレクターの須田和博さんです。

 「すべてがわかってから動いたのでは遅すぎる」。まさに試行錯誤、手を変え、品を変え、次々と矢を放つ、あらたな試練から学び、強くなる。その際に、コミュニケーションのプロとしての広告人の知見は大いに役に立つ場面も多い一方で、古いやり方に固執してしまう愚を犯せば、新しい時代に対応することができない、諸刃の剣であることを認識すべき、という話でした。

「新聞に育ててもらった。感謝している。そして、インターネット広告費は、2013年に新聞広告費を抜きます」。

 電通新聞局出身の藤田明久D2C社長の言葉は、「自分の経験を強みにして、未来へ向かう」という姿勢を、そのエネルギーに満ち溢れたプレゼンテーションによって、会場に集った大勢に見せつけていました。博報堂出身のぼくは、藤田さんのプレゼンテーションのエネルギーに「電通の底力」というものを強く感じずにはいられませんでした。勝ったと思った競合プレゼンが、最後の最後に電通にひっくり返される。そんな長年の「謎」も、藤田さんのエネルギーを目撃して氷解した思いがしました。

 電通の現在の社章は英文字でシンプルに「dentsu」と記されたものですが、以前は「Communication Excellence Dentsu」と表記されていました。この「CEDバッジ」があれば六本木界隈ですごくモテる、といった都市伝説とともに有名な社章でした。

 三人の話を聞き、あらためて「広告人のリモデル」を考えるときに、新しい時代における「Communication Excellence」を意識しないといけない。こう感じたことがフランス語で「再生」を意味する「ルネサンス」を、コミュニケーションという領域においてつくることが、広告人のリモデルにつながるのではないか。だから、「次世代広告のキーワード」として「コミュニケーション・ルネサンス」という言葉に辿りついたのです。

コミュニケーションの大政奉還

 コミュニケーションのルネサンスは、同時に、コミュニケーションの主役の座を、マスメディアから生活者へ返還する、いわば「大政奉還」でもあります。

 これは何もマスメディアが消滅してしまうといった、暴論ではありません。テレビも、新聞も、雑誌も、ラジオも、これからも存続し続けるでしょうし、生活者は自分たちのライフスタイルにあわせてそれらのメディアを楽しむでしょう。

 しかし、情報発信が、マスメディアという装置の発信側にいるごく限られた人たちのものだった時代は、今、終わりをつげようとしています。

 情報発信の主役は、生活者ひとりひとりに移行していきます。それは実は新しい現象ではなく、マスメディア出現以前においてそうだったことを考えれば、王政復古なのです。

 こうしたコミュニケーションにおける勢力図の大きな転換期においては「全員シロートの時代」という意識を持ち、柔軟に対応して動くことこそ、もっとも大切になります。

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