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日本に独自のアイデアがないなんて誰が言った!?

ウェブ起業家デビュー戦「TechCrunch50」をさらった日本人たち

  • 市村 佐登美

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2008年9月30日(火)

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 9月9日、サンフランシスコ・デザイン・センターのステージ。ウェブビジネスのアイデアを競う世界的なイベント、TechCrunch50(以下「TC50」)に、日本から初の参加があった。1000件以上の応募から、50件に絞る最終予選を勝ち抜いたのだ。それも3社が。世界のベンチャーキャピタル(VC)、企業、報道関係者ら約1700人を向こうに回した、彼らの3日間の戦いを振り返る。

※昨年の「TC40」のリポートはこちら

TC50は「ウェブ界のサンダンス映画祭」

 ウェブビジネスの栄枯盛衰を年がら年中追う「TechCrunch(テッククランチ)」と、カラカニス氏が共催で行うTC50。「僕はこの催しを、ネット業界のサンダンス映画祭にしたいんだ」――今年も真っ赤な寝不足の目で共催者ジェイソン・カラカニスはこう開会の辞を結んだ。サンダンスはロバート・レッドフォードがユタで始めた冬の映画祭。丸10日間ぶっ通しで未開拓作品を上映し、フロアでは映画関係者が青田買いに走る新人登竜門として名高い。

 今年は日本勢の初参加と、ハリウッドからの参加が会場の注目を集めた。

ハリウッド大使現る

 初日はTechCrunch創設者マイケル・アーリントンが“ハリウッド大使”と名付けた俳優アシュトン・カッチャーが登場。初っ端の第1セッションで眠気覚ましのつもりか、芸能ゴシップサイト「Blah Girls」(解説)をデモカラカニスの飼い犬を連れ回って存在感をアピールした。

夫の応援に駆けつけたデミ・ムーアさん

夫の応援に駆けつけたデミ・ムーアさん (c)TechCrunch50

 対談ではサンタモニカに本社のあるソーシャルネットワークMySpaceの共同創設者クリス・デウルフ氏が、「95%の広告収入は9カ国から来ている」などウェブの現況を語った。

日本第一陣はOpenTraceが「値段ではない価値を、かたちに」

 さて、日本からのトップバッターはRINEN(リネン)の「OpenTrace」(拙稿)。

 リネンのCEO、島地広哲氏が考え、情報処理推進機構(IPA)の2006年未踏ソフトウェア創造事業に採択されたアイディアを具体化したものだ。島地氏は仕上げの作業でオフィスに残り、万願寺裕史氏たち2人のネット生中継を日本から見守った。

3分15秒から。司会のカラカニスが「ネット繋がんないねえ」と場を持たせているが、本当に丸1日繋がらなかった!接続業者は即刻首となり徹夜で総入れ替え。

 OpenTraceはありとあらゆる生産・消費活動を集積し、地球に与える影響をリアルタイムで追う環境負荷指標である。木のシンボルマークの入った商品からバーコードをカメラで取り込むとサイトが開き、商品の源泉までツリーで辿る(=Trace)ことができる。詳しくはボランティア募集ページと資料をどうぞ。

 「データはとりあえず平均値を原料別に入力し、あとはオンライン百科事典のウィキペディアのようにみんなで実際の数値を入力していくんですよ」と万願寺さん。ラベル貼って終わり、ではなく、リアルタイムで評価が変動するところがウェブらしい。生産者や仕入れの担当者がどれだけ情報を開示するかにもよるが、オープンな場があれば相互チェックが有効に働き、割と正直なラインに収まる気もする。

 マーク・ベニオフSalesforce会長兼CEOは審査で、「食品のトレーサビリティ(生産履歴管理)は必要不可欠。次の10年のキラーアプリになるだろう」とその理念を高く評価し、フェアトレード認証ラベルの活動団体(例:TransFair USA)などと組むことを推奨した。

 汚染米のようなスキャンダルが横行するのも、コスト至上主義が遠因。コストしか指標のない世界でコスト競争力のない日本はこの先どうなるのか? 「値札ではない」価値を表に出す試みは、こうした閉塞感に風穴を開けてくれる。良い母体に巡り合えると良いのだが…。

 同社が日本で一定の評価を得ながら、このような形で海外に活路を求めた背景については、企業紹介ページからリンクのあるポートランド在住日本人起業家Toru Takasuka氏のブログがヒントになるかもしれない。

「塾の合宿みたい」(日本語版スタッフ)な会場。

「塾の合宿みたい」(日本語版スタッフ)な会場。ヴェローナの野外オペラじゃないが、座布団がないと辛い!

Tonchidot: 未来の携帯の国から来たセンセーション

 2日目の会場を襲ったハリケーン・アイク級の旋風、それがTonchidot(頓智・株式会社)の「SekaiCamera(セカイカメラ)」だ(拙稿関連リンク集)。

 iPhoneをカメラモードに構えて、気になるモノの方角に動かすとアラ不思議。レストランや美術館、地下鉄の詳しい情報がディスプレイの景色にダブって表示される。その場でテキストや声に所感を吹き込んで残せば、後で来た人が同じ場所で開いて見聞きできる。

「今デモしたセカイカメラ、TC50でこれまで見た中で一番クールだぜ」著名ブロガー、ロバート・スコーブルも会場から思わず配信

「今デモしたセカイカメラ、TC50でこれまで見た中で一番クールだぜ」著名ブロガー、ロバート・スコーブルも会場から思わず配信 (c)Scobleizer

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