「オフィスの省エネ大作戦---グリーンIT化でどこまでできる?」

パソコンの省電力化を徹底検証【前編】

ディスプレイOFFとスタンバイはどれくらい効く?

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2008年10月2日(木)

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 パソコン1台が消費する電力は微少であり、排出する二酸化炭素(CO2)も大したことはない─。そう思われるかもしれない。だが、調査によると、2007年度におけるパソコンの世界出荷台数は約2億6770万台(米IDC)、日本国内だけでも1413万6000台(IDC Japan)もある。これだけの台数が集まると、消費する電力も排出するCO2もばかにならない。

 パソコンが消費する電力、排出するCO2はいったいどのくらいあるのだろう。そこで、現行機種を利用し、検証してみることにした。

 その結果、ハイエンドのデスクトップ機種の場合、電源を入れたまま放置すると0.08kWh(キロワット時:1キロワットの電力を1時間消費したときの電力量)の電力を消費することが分かった。24時間365日、この状態で放置すると、排出するCO2の量は389kg-CO2(CO2排出量の単位)に達する。100台集まれば、総合コンベンション施設「東京ビッグサイト」が1年間に排出するCO2に相当する量である。

 デスクトップPCでは、ミッドレンジ機、エントリ機とも消費電力は0.07kWhで、ハイエンド機よりわずかに少ない程度である。ノートPCは、ハイエンド機が0.05kWh、エントリ機が0.02kWhと、デスクトップ機よりだいぶ少なかった。これから検証を通して、どうすれば消費電力を削減していけるかを探っていく。

シャットダウンは業務に支障

 オフィスでパソコンを利用しているユーザーができることといえば、帰宅する前に電源を切るといった程度のことであろう。しかし、数十分から数時間程度の離席、つまり外出や会議、来客、昼食といった際にも電源を切っていくだろうか。実のところ、筆者は行っていない。多くの人も同じであろう。一度電源を切ってシャットダウンしてしまうと、再起動に時間がかかるからである。

 筆者がオフィスで使用しているパソコンはノートPCで、CPUはデュアルコア「T2300 1.66GHz」、メモリーは875Mバイトである。なかなかのスペックである。ところが、電源を投入してから、ブラウザやメーラーが利用できるまで4分ほどかかる。電源を投入してから、Windowsのログイン画面になるまでの時間は30秒程度だが、オフィス内のWindowsパソコンは「MicrosoftSMS(Systems ManagementServer)」などのサービスによって一括管理されている。ログイン後に、アプリケーション・アップデート、プリンタやネットワーク・ドライブのサーチとセットアップ、常駐プログラムの起動と初期化などを行う。これらに結構な時間を要するのだ。

 これでは、会議の合間の30分にメールのチェックをしたりドキュメントの確認をしたりしようと自席に着座し、すぐにでも作業を開始したいと思っていても、作業開始までの間にモチベーションは低下してしまう。省エネルギーを推進するためにまめに電源を切ることによって、労働意欲を損なっては元も子もない。

 実際には、シャットダウンしなくても、Windowsには電源オプションという機能がある。一定時間後にディスプレイの電源やディスクの電源をOFFにしたり、システムをスタンバイや休止状態にしたりすることができる。電源オプションは、主にノートPCのバッテリ使用時間を延ばす機能として利用されている。バッテリ使用時間を延ばすということは、単位時間当たりの消費電力を低減させるのと同義である。

 電源オプションを利用することで、どの程度の電力を削減できるだろうか。それが分かれば、オフィスでのパソコン省電力の効果的なやり方も見えてくるはずだ。電源オプションの設定を変えながら、消費する電力を計測する。

デスクトップPCとノートPCを検証

 検証では、デスクトップPCとノートPCをそれぞれ評価した。デスクトップPCとしては、デルの現行モデルである「OptiPlex775シリーズ」を3機種用意。ノートPCとしては、エプソンダイレクトの現行モデル「Endeavorシリーズ」を2機種用意した。

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オフィスの省エネ大作戦---グリーンIT化でどこまでできる?

もはや環境対策に無関心でいられる企業はない。ビジネスに欠かせない情報通信機器の環境対策、いわゆる“グリーンIT”への関心も急速に高まっている。しかし、具体的にどうすれば消費電力や二酸化炭素(CO2)の排出を抑制し、グリーンI”を実践できるのだろうか。パソコンによるCO2排出量削減の工夫、オフィスの省エネや紙節約の効果、環境先進企業であるリコーの取り組みの成果について、5回連載で紹介する。

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