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SF好き必見、「京都議定書」を採択に導いた聖なる会議場

~国立京都国際会館(1966年)、京都市~

2008年10月9日(木)

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*本文中の写真とイラストはクリックすると拡大表示されます。

 そろそろ東京を離れよう。まずは、西に向かう。今回の巡礼地は京都市宝ケ池にある国立京都国際会館だ。

外観

 この施設の名前は、モダニズム建築に全く興味のない人でも一度くらいは耳にしたことがあるはずだ。今から約10年前の1997年12月、ここを会場として「気候変動枠組条約第3回締約国会議」(通称COP3)が開催された。 そう、ここは温室効果ガスの削減目標を定めた「京都議定書」が採択された場なのだ。

イラスト

 この建物は、SFアニメやSF映画の好きな人は必見だ。外観の第一印象は「宇宙戦艦」。遠目に見た瞬間から、筆者の頭の中には「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌が鳴り始めた。池に浮かぶように横たわる姿は着水時のヤマトにも似ているが、もっと似ているのが映画「さらば宇宙戦艦ヤマト」(1978年公開)に登場する地球防衛軍の大型戦艦「アンドロメダ」だ。

 幾何学形を組み合わせた角張ったフォルムや、現実とは思えないスケール感は、思わず「アンドロメダ!」と声を上げそうなほど雰囲気が似ている。長く伸びた建物の先端からは、今にも「拡散波動砲」が発射されそうだ。

イラスト

 どんどんアニメ話に向かってしまいそうなので、建物の話に戻る。

 この建物は連載第4回で取り上げた最高裁判所(謎めく権威の神殿に“サラリーマンの夢”を見る)と同様に、公開設計コンペで選ばれた案を実現したものだ。

 コンペで当選したのは大谷幸夫氏(1924年生まれ)。2005年に亡くなった丹下健三氏の初期の弟子の1人だ。師・丹下健三から都市スケールの思考法を受け継ぎ、都市計画家として活躍する一方で、金沢工業大学キャンパス(1969年~)や沖縄コンベンションセンター(1987年)など、スケールの大きな建物の設計を手がけた。

 大谷氏が設計した建物はどれも、ほのかにSFのにおいがする。理由のひとつは、幾何学性だ。大谷氏は都市計画家でもあるため、建築設計においても“全体を統括するルール”を重視する。

 国立京都国際会館でのルールは、台形と三角形だ。南北に伸びる建物を東西方向に輪切りにすると、ほぼどこを切っても台形と逆三角形、あるいは逆台形と三角形が表れる。

イラスト

 ベースとなる台形は、「稲懸け」をモチーフにしたものだという。収穫後の田んぼで、稲をかけてある、あれだ。「稲懸け」に見えるかどうかはともかくとして、この建物の外観がどことなく「日本」を感じさせることは確かだ。屋根周辺のとげとげした造形が、伊勢神宮などの古建築を連想させるからかもしれない。

コメント2件コメント/レビュー

最初の方のコメントが全てを語っていると思います。随分前に京都でSF大会があった時には参加者でツアーが組まれたと記憶しております。(2008/10/10)

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「SF好き必見、「京都議定書」を採択に導いた聖なる会議場」の著者

宮沢 洋

宮沢 洋(みやざわ・ひろし)

日経アーキテクチュア編集長

1967年東京生まれ。1990年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、日経BP社入社。日経アーキテクチュア編集部に配属。以来、建築一筋。現在は日経アーキテクチュアにて「建築巡礼/プレモダン編」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

最初の方のコメントが全てを語っていると思います。随分前に京都でSF大会があった時には参加者でツアーが組まれたと記憶しております。(2008/10/10)

特撮ファンにとって、あの建物は六甲の防衛センターです(ウルトラセブン「ウルトラ警備隊、西へ」より)。おそらく、同じ書き込みが何通か来るでしょう。(2008/10/09)

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