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業績急落のトヨタ、22年ぶりの非常時体制

取引先、社内へ強いメッセージ

  • 池原 照雄

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2008年11月12日(水)

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 決算発表会場で配布された2009年3月期業績予想の数字を見て、一瞬「これは単体決算(トヨタ自動車本体のみの決算で、連結決算会社を含まない)の数字かな」と混乱してしまった。11月6日に発表された第2四半期のトヨタ自動車の連結決算資料には驚きの数字が並んでいた。金融危機に端を発した世界の自動車需要の激減は、ナンバーワンメーカー故のおもしとなっている。社内には非常事態宣言ともなる「緊急収益改善委員会」が設置された。

 2009年3月期通期の業績予想は、期初時点から営業利益で1兆円、純利益で7000億円の下方修正となった。6000億円に見直された営業利益の前期比減益幅は74%と、上場自動車メーカー10社では最大。純利益は5500億円(同比68%減)と、6期ぶりに1兆円を割り込む予想だ。

 期中にこれだけの業績修正が行われるのは、経営破綻の危機に瀕した1949年以来のことだろう。会見した木下光男副社長は、「いまだかつて経験していない厳しい状況」と表現した。現経営陣は70年代の2度の石油ショック、85年のプラザ合意後の急速な円高を経験しているものの、今回の経営環境の複合的な悪化は、明らかにそれらを凌いでいる。

「週ごとに、日ごとに情勢が悪化」

 しかもリーマンショックの9月中旬以降、「週ごとに、日ごとに情勢が悪化」(木下副社長)しており、いつ落ち着くのか見えてこないのが舵取りを一層難しくさせている。そうした中、トヨタの経営陣は通期の業績予想を「為替動向や販売見通しなど厳しい前提で想定」(同)することにした。

 その結果、下期の営業利益上乗せはわずか180億円という数字になった。下期はざっと11兆円のビジネス(売上高)となるが、それでも収支はトントンに近い。もともと業績見通しには極めて保守的な会社だが、今回は輪をかけて慎重な数字となった。最大の販売先である北米の新車市場の底が見えない現状では、やむを得ないところだろう。

 会見の席上、木下副社長は渡辺捷昭社長を委員長とする「緊急収益改善委員会」を設置したことを明らかにした。委員は5人の全副社長と関係役員で構成、一般管理費から製造コストに至るまでの「総費用」の低減と、売り上げの「最大化」に重点を置いて施策を講じる。

 トヨタがこの種の緊急組織を設置するのは、プラザ合意の翌年、1986年に「円高緊急対策委員会」を設置して以来22年ぶりだ。当時は、半年の間に円ドルレートが1ドル=240円レベルから同170円レベルまで進んだ。

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