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日本の今の住宅は、80年前の米国に及ばない

日米の住宅街の原型は「資産価値の下がらない家」

  • 澁谷 征教

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2008年12月18日(木)

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 「多くの人が家を手にできる米国の住宅システムは素晴らしい。日本はもっと見習うべきである」。十数年にわたって住宅地の企画開発プランナーを務めてきた私は2001年までそう考えていました。

 今の米国の住宅危機・金融危機を招いたのがサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)であることに異論はありません。米国の景気も、住宅価格が持ち直して建築着工戸数が増えていかないことには回復してこないでしょう。12月16日には、11月の住宅着工件数が過去最低を更新するという発表もあり、低迷がいつまで続くのか分からない状況です。

 しかし、これまでの米国の住宅システムや住宅行政がすべて悪かったのかと言えば、私はそうは思いません。

住宅危機による落ち込みに歯止めかからず

 今年10月、影響が少ないと言われていた米国東海岸の都市を見てきましたが、大都市からハイウエーを30分も郊外に走れば、分譲地内に立つ「for sale」の看板が目立ち始めます。シングルハウス(戸建て住宅)とタウンハウス(集合住宅)は大幅に値下がりし、2007年の最高価格から比べると半額以下となっている所もあり、「フォークロージャー」(差し押さえ)の物件を見るバスツアーが出ているくらいです。全米どの都市もおおむね同じような状況です。


日米の住宅街の原型とされる、米国ニュージャージー州の「ラドバーン地区」

 オバマ次期大統領に国民は大きな期待を寄せていますが、特に不動産、建設業はひと時の安堵も許されない状況で、戸建て住宅の着工、落ち込みは二十数年前に戻ってしまったかのようです。

これからの日本の住宅システムを考える

 日本の住宅行政は米国を模倣してきました。それは米国が世界一の住宅行政を進めてきたからであり、私は今も米国の住宅行政は世界一だと考えています。住宅危機は、知識に翻弄されて知性を忘れた金融界がもたらしたものです。

 このコラムでは、このような状況になった米国の轍を踏まないようにするには、日本がどのような住宅システムを築いていけばよいかを考えていきたいと思います。

 現在の日米の住宅街の原型と呼ばれるものが、今から80年も前に誕生しているのをご存じでしょうか。米国ニュージャージー州の「ラドバーン」と呼ばれる地区で、建築を目指す者は誰もが一度は見にくる所です。世界最初に開発されたサブディビジョン(分譲形態の住宅地)のモデルとなっているのです。最近では今年10月に現地を訪れました。80年前にもうこのレベルの住宅街ができていて、その住宅システムが今もそう変わっていないのは、当時の住宅行政が優れていたことを示すものでしょう。

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