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アメリカ経営学からの決別

「新しい経営学」を日本の経営者が創造せよ

  • 宮田 秀明

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2008年12月19日(金)

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 この1年は、いろいろな素晴らしい人と巡り会えた年だった。毎年のことなのだが、今年は特にそうだ。

 もちろん大学や学会で巡り会ったのではない。年々、民間社会で活躍されている方と出会う機会が多くなり、そうした場で出会っている。初対面なのに気が合ったり、すぐに尊敬し合うことができることが分かったり、一生友人になれるような気持ちを持つことができることもある。

 一期一会とはよく言ったものだ。

 こんなふうに出会った方の1人が原丈人さんだ。米国の政財界にもかかわりながら、シリコンバレーと東京の両方で仕事をしている方だ。

 彼は3年前から、サブプライムローン、証券化ビジネスのバブル的な問題点を指摘し、同時にCO2排出量取引が同じようなバブルを引き起こす危険性があると警鐘を鳴らしている。価値のないものに価値を与えるようなビジネス、リスク管理のできていない商品を世界中に広めてしまうビジネスの危険性と、それを止められない株主資本主義の限界を説いているのだ。

 CO2の排出量取引もバブルを引き起こしかねない。基本的にはCO2排出量は削減するべきもので、取引すべきものではない。将来の時間軸上で不明瞭な価値を認めることによる危険の方が大きいだろう。EUでは排出量取引が続けられているが、その間EUのCO2排出量は増え続けている。

排出量取引ビジネスが、地球全体の最適化に結びつくとは思えない

 今年の6月に「二次電池による社会システム・イノベーション」という大きなプロジェクトをコーディネートし始めてから、たくさんの方からの面会要請が私にあった。残念ながら、ごく一部の方にしかお会いする時間が取れなかったが、排出量取引をビジネスにしている企業の方とはお会いしなかった。環境問題を金もうけの種にしようとすること自体が間違っていると思ったからだ。アドホック(その場主義)なビジネスが地球全体の最適化に貢献することはあり得ないだろう。

 「株主資本主義」に違和感を覚えていた日本の経営者は多かったのだと思う。しかし、何か大きな流れのように思って、その流れに流されてしまった面を否定できない。

コメント15件コメント/レビュー

下から5番目の者だが、自分の投稿時まだ非表示だった秀逸なコメントの数々を見て、当記事を読む人間のリテラシーの高さに感心した。森永卓郎氏を始めとする民衆迎合型アジテーターに惑わされることなく、優れた見識をお持ちの方ばかり。ちなみに私は元伝統的(野村がリーマンから買ったような分野の)投資銀行マンなんだが、私からすれば、今回の金融危機は単に農水省と事故米の関係の超高度バージョンでしかないのだ。他では、ライブドアと東証のような。ライブドアを見て「ITは終わった」と言う位、この手の議論の論拠は稚拙だ。あと、なんか、ゲーム理論好きの方に名指しで?批判されてしまってるがw 自説は全体最適と部分最適の問題でなく、体制(公益第一主義)と体制下構成要素(公益法人)を見るに、公益資本主義なる欺瞞的体制下の株式会社も同様の帰結となるだろう、って話なのだがね。つまり、お題目が立派であるほど、中身が腐るという。ちなみに、ちゃんと原丈人氏の論を読んだ上で批判しているのは言うまでもない。(2008/12/23)

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下から5番目の者だが、自分の投稿時まだ非表示だった秀逸なコメントの数々を見て、当記事を読む人間のリテラシーの高さに感心した。森永卓郎氏を始めとする民衆迎合型アジテーターに惑わされることなく、優れた見識をお持ちの方ばかり。ちなみに私は元伝統的(野村がリーマンから買ったような分野の)投資銀行マンなんだが、私からすれば、今回の金融危機は単に農水省と事故米の関係の超高度バージョンでしかないのだ。他では、ライブドアと東証のような。ライブドアを見て「ITは終わった」と言う位、この手の議論の論拠は稚拙だ。あと、なんか、ゲーム理論好きの方に名指しで?批判されてしまってるがw 自説は全体最適と部分最適の問題でなく、体制(公益第一主義)と体制下構成要素(公益法人)を見るに、公益資本主義なる欺瞞的体制下の株式会社も同様の帰結となるだろう、って話なのだがね。つまり、お題目が立派であるほど、中身が腐るという。ちなみに、ちゃんと原丈人氏の論を読んだ上で批判しているのは言うまでもない。(2008/12/23)

企業の責任は、価値の創出であり、その価値によって、利益を上げて安定的に企業を継続させることであり、その結果、雇用を創出することであると考えます。 最近再評価される芽も出てきているとはいえ、終身雇用制、年功序列制は、理想的な企業の形態を提供していたはずです。 そして、何より日本企業が大切にしてきた企業原理は、「道徳的自制」です。 資本家の自制。経営者の自制、労働者の自制、消費者の自制。それぞれの役割に於いて、ほどほどで、中庸で、善良であることを社会の根本原理として、企業活動を自制することで、正しく評価される価値を、正しく創出し、その価値を正しく評価する誤魔化しのない社会を造ることが、結局は資本主義、自由社会を守ることだと考えます。  暴利をむさぼる資本家。価値を誤魔化す経営者。権利を主張するだけの労働者。真の価値を評価できない消費者。其処に社会の歪みが生まれます。(2008/12/23)

公益を第一とした資本主義を実現するには、資本家を教育する必要があるでしょう。それから、資本をもたない人たちを教育し、公益とは働いて税金を払うこと、そして、政府のやることをしっかりと監視し、だめなら皆で速攻でぶっ潰して作り直すぐらいの気力と気概を持たせること。でしょうかね。どっちか片っ方だけでは実現しないでしょう。(2008/12/22)

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