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スズキ、冴える最年長トップの舵取り

70年代の危機の原体験生かす

  • 池原 照雄

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2009年2月10日(火)

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 トヨタ自動車が最終損益でも59年ぶりの赤字に転落するなど、自動車各社の2009年3月期業績は総崩れの様相だ。その中でスズキは、営業利益が前期比で半減するものの、赤字転落は免れ、配当も前期並みを維持する。業界最高齢にして在任期間最長の経営トップの舵取りが冴えている。

 自動車メーカー各社の今期業績予想は修正の連続となった。かつて経験のない勢いで世界の新車需要が沈んでいるからだ。9日発表の日産自動車で「最新予想」が出揃ったが、上場10社のうち営業損益、最終損益ともに黒字を確保するのは、ホンダ、スズキ、ダイハツ工業のわずか3社にとどまる。

 総崩れに近いこうした状況は、デフレや労使紛争で業界が混乱していた戦後間もない1949年当時以来だ。黒字組にはそれぞれの理由がある。ホンダは、上期までの4輪車販売が比較的堅調だったほか、世界トップの2輪車が収益に貢献するという「6輪」事業のねばり腰が出ている。

 ダイハツは国内で落ち込みの少ない軽自動車のトップメーカーであり、海外事業はアジア中心なので打撃は小さい。スズキはホンダと同じ6輪メーカーだが、2輪車の貢献度は小さく、軽自動車がもたらす収益と北米依存の低さが効いている。

北米に弱いものの、“偶然”にもインドで強い

 78年の社長就任以来、30年にわたってスズキを率いてきた鈴木修会長兼社長(79歳)は、黒字確保を「偶然」と評する。インド市場では乗用車シェアの半数を持つトップ企業だが、進出を決めた二十数年前は、「大手さんのように先進諸国に進出する体力がなかったから」と言う。

 日本の大手3社は北米を最大の収益源へと強化してきたが、スズキではインドがその役目を担う。自動車市場の有力な成長セクターであるインドも、昨年夏から一進一退が続いている。だが、昨年末の政府の自動車減税策が効いて、1月には過去最高の需要となった。

 米国市場が依然として底が見えない状況なのに対し、底打ちの兆しが出ている。スズキも北米市場開拓に手をこまぬいてきたわけではないが、苦戦続きで年間の販売台数は10万台規模でしかない。鈴木会長の「偶然」には、そうした意味合いが込められている。

 ただ、本人の言うほど偶然ばかりではない。在庫のコントロールもその1つ。過剰在庫を抱えていなかったため、収益に最もダメージを与える減産が、比較的軽微な展開となっている。スズキの今期の国内外の減産規模は、前期実績比で約15万台(6%)となる見通しだ。

 今期の連結世界販売台数が同18%減となるトヨタ、10%減となるホンダに比べると、ダメージの差が分かる。鈴木会長はこれも「ケガの功名」としたうえで「2007年あたりから在庫を減らすよう取り組んできた」と明かす。

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