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「“デジタルネイティブ世代”に賭け、新たな経済成長へ」

総務省情報通信国際戦略局情報通信政策課 谷脇康彦課長に聞く(後編)

  • 須田 伸

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2009年3月17日(火)

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 先週に引き続き、総務省情報通信国際戦略局情報通信政策課の谷脇康彦課長のインタビューをお届けします。

 前半は、諸外国のICT分野への積極的な取り組みと日本の課題、さらには日本の今後の経済成長のエンジンとしてのICT戦略、さらに2011年のテレビ放送のアナログ波停止に関してなど、ズバスバとご回答いただきました。後半ではさらに、新しい世代の知恵を生かした成長戦略についてお話いただきます。

 なお、先週もお断りした通り、インタビューの中の発言はすべて「個人としての谷脇さんのお考え」ということで、ご理解ください。

知恵を使ったビジネスがもっと必要

須田 放送批評懇談会のシンポジウムのパネルディスカッションの中で、「コンテンツにお金を払わない若者が増えていることが問題だ」という話が他の方からあったときに、谷脇さんが「一概にそうは言えないんじゃないか」とおっしゃっていたのが印象に残っています。

 たとえばCDは買わないけど、「iTunes」で音楽にお金を払っていたりする。若者は、自分が「これはお金を払う価値がある」と感じるものに対しては、すでに現実としてお金を支払う習慣をちゃんと持っていると。それを一概に「コンテンツにお金を払う意思がない」と決めつけるのはどうかと思う、というお話で、聞いていて同感だと思いました。

 そして、これからやっていかなければいけない施策という中で、デジタルネイティブの活用、ということをあげておられました。デジタルネイティブ、すなわち1980年以降に生まれたような人々をICTの分野でより積極的に活用していくことが、今後のキーファクターになるというお話でした。 

谷脇 ものづくりも引き続きとても大事なことですけれども、やっぱり知恵を使ったビジネス、きれいに言えばイギリスの「クリエイティブ産業」ということになるわけですが、そういった産業をもっと拡大していく必要があるだろうと思います。

 そういう中で、今の1980年代以降に生まれた、いわゆるデジタルネイティブの人たちは、幼少期から周りに携帯電話があって、物心ついたころから普通にインターネットを使い、ゲームで遊んできた人たちですから、彼らの持っているクリエイティビティは非常に高いと思います。私なんかの世代と比べても、スタートラインが非常に高いところにいるわけですから、彼らのポテンシャルを生かすことが大事だと思います。

 たとえば、1980年代に生まれた人は、2015年になるともう35歳。つまり、勤労世代の中核を担う人たちになるわけです。彼らがクリエイティビティを発揮しやすい環境をどうつくっているかがとても大事です。具体的には、距離を超えて、ネット上でのマッシュアップとか、コラボレーションができる環境をいかにつくっていくかがとても重用だと思います。

 そうした中で、コンテンツに対するリスペクトはすごく大事です。

 若い人たちは(モノではなく)コンテンツを買うという文化は、たとえば音楽やゲームをデータの形で買うといったことで、幼少期から十分に学んでいるはずです。世間一般に考える、若い人が情報にお金を使わないという見方は、「それは違う」と思います。むしろそれは逆で、コンテンツを見極める目があるんだと。

 そういう状況にもかかわらず、ネット上で流れているコンテンツは、市場でいうと全体14兆円と言われるメディアコンテンツ市場の中で、5%から6%しかない。それをもっと増やしていくことが重要です。市場規模拡大に加えて、コンテンツ提供側からすればマルチウインドウの戦略をいろいろ考えていく「マルチ・コンテンツ・デリバリー・チャンネル」を作り上げていくことが、とても大事だと思います。

 デジタルネイティブの活用については、今、具体的にこうすればいいというのはないですけれども、彼らの声に耳を傾けることが、政策をやっていく上でも必要になっていくという問題意識を持っています。

所属企業を超えたマッシュアップが可能な土壌整備

須田 2015年にデジタルネィティブである彼らが35歳になって、勤労世代の中核ゾーンに入っていくとおっしゃいましたが、それまであと6年たらずなのに、場所、所属を超えてのマッシュアップは、今の日本の社会環境だと、必ずしも整備されてないですよね。

谷脇 すごく大げさなことを言うと、産業社会とか会社というのは、「そこ」にみんながいて、労働力を提供して会社としての価値を高めていくという形できたわけですよね。だけど、インターネットはだんだん個の世界、個人の世界に入っていく。そうするととにかくネット上であれば、会社とか、そういう制約を受けずに自由につながることができる。オープンなコラボレーションとか、オープンなイノベーションが生まれやすくなる。

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