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不振の住宅業界も、頼みの綱は「グリーン」

米国の住宅産業見本市、視察リポート

  • 澁谷 征教

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2009年3月12日(木)

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 1月の20日から23日まで、米国ラスベガスで「インターナショナル・ビルダーズショー」が開催されました。私は昨年に続いて今年も、NPO法人・住宅生産性研究会による視察ツアー「サブプライムローン破綻後の米国住宅産業と超長期住宅研修ツアー」の同行講師として現地を訪ねてきました。

 住宅生産性研究会は、欧米の「住宅ローン」や「高耐久住宅」、それに「インターナショナル・スタンダード」や「オールド・スタンダード」といった欧米の住宅デザインを提案してきた組織で、私も理事を務めています。今回は、ラスベガス訪問で知ることができた米国最新の住宅業界の動向と、ラスベガスの不動産情報をお届けします。

ショーの参加者が大幅に減るほど住宅業界は不振

 ビルダーズショーを開催するNAHB(National Association of Home Builders=全米住宅建設業協会)は、純然たるハウスメーカーのない米国において、十数万とも言われるゼネコン、サブコン、工務店と建材業者、設計事務所、住宅金融からなる団体で、政府支援の下、1942年に結成されました。


ラスベガス郊外のリゾート地に建つ現在販売中の高級建売物件

 この団体は、政府から多くの支援策を引き出し、「シングルファミリー」(戸建住宅)だけでなく「コンドミニアム」(マンション)、「タウンハウス」(連棟住宅)をはじめとする米国の住宅産業の総本山となって、住宅産業育成の牽引車となってきました。

 新建材や新商品の開発、設計コンセプトの方向性の決定、住宅金融制度の確立、住宅所有者への税法上の優遇処置など、有能なロビイストを使って政治や業界に働きかけて米国の住宅づくりに貢献し、世界中にその影響を与えてきました。

 毎年開催されるビルダーズショーは、まさにNAHBの政治的、経済的な活動の見せ所であり、毎年の開催テーマがその年の流行となり、日本を除く世界の住宅市場に伝達されてきました。今やこのショーが発信する情報が世界の住宅デザインの方向性を決定し、世界中の住宅行政にまで大きな影響を与えていると言っても過言ではありません。毎年4 月に開催されるミラノのインテリア・家具の国際見本市「ミラノサローネ」(Milano Salone)と並ぶ、世界の住宅関連見本市というわけです。

 今年のショーは、出店数が1500社でしたが、これは例年に比べると少なく、また250件ほどある人気のセミナーも、今年は閑古鳥が鳴く始末。入場者数は例年の3割は減っており、毎年9万から10万人の入場者が今年は4日間で6万人との発表です。特に日本からの来場者は、現場でほとんど会うこともなくさびしい限りでした。

ショーのテーマはオバマ大統領の提唱する「グリーン」

 ビルダーズショーの今年のテーマは「グリーン」。再生建材に対する取り組みと太陽光発電の積極的な利用です。これらのテーマを取り込んだ数棟のモジュラーホームが展示され、さらに、「グリーン」に沿った建材・住宅設備機器が大規模展示場で公開されました。そして毎年同様、ハウジングショーの目玉となるモデルホーム(The New American Home 2009)が近くの分譲地に建てられます。このモデルはショーが終了されると実際に販売されます。


高級別荘から望む人工湖

 このモデルホームは高額所得者向けの住宅で、日本の住宅とは比較のできないほど大きく、とても大袈裟な建物(延べ床面積:810平方メートル)に思えます。しかし、断熱型枠と太陽光発電(パネルシステムは日本製)により、従来型の住宅と比較するとエネルギーコストの削減目標「76%」を達成しているとのことです。

 もっとも、いくら高額所得者向け住宅とはいえ、地下1階を含む「2階建て245坪(敷地面積400坪)」の家はあまりにも大きく、事務所付き住宅とはいえ、「ロビー」「リビング、ダイニング、ブレックファストカウンター付き大広間」「メディアルーム(ビデオシアタールーム)」「ホームバーが2カ所:地下とダイニング横」、そして中庭には「スイミングプール」、その正面に「滝とアウトドアジャグジー」「アウトドア・ダイニング」「スリーピングポーチ:屋外で寝るためのベッド付きベランダ」「ゲストルーム」等々、日本人には馴染みのない居室や特異なランドスケーピングがなされています。

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